2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K06906
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
細井 延武 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (90543570)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 短期シナプス可塑性 / 発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳・神経系は、成長と発達に伴い、形態だけでなく機能面においてもダイナミックに変化していき、成熟していく。申請者は、抑制性シナプスの発達過程に注目し、発達に伴ってシナプス伝達の相手先の神経細胞を持続的に抑制できるように変化するという、抑制の仕方の「切換え」が生じることを予備実験によって見出した。本研究課題はその性質とメカニズムに迫ることであり、遺伝子改変マウスの脳組織から網羅的遺伝子発現のデータを得た。そのデータから、「切換え」の現象と相関する候補遺伝子の絞り込みを試みている。それと同時に、パッチクランプ記録と組み合わせて、記録した細胞からmRNAを回収し、シングルセルレベルでの網羅的遺伝子発現解析ができるよう試みているが、ある特定の遺伝子発現解析などは可能になったものの、まだ網羅的に遺伝子発現解析を行えるまでには至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脳組織の網羅的遺伝子発現のデータを得ることは開始できたものの、候補遺伝子の絞り込みはまだ試行錯誤している段階であり、他の条件の網羅的遺伝子発現データを得る必要もある。また、パッチクランプ記録と組み合わせたシングルセルレベルでの網羅的遺伝子発現解析も試みてはいるが、記録した細胞からのmRNA回収と標的遺伝子の発現解析などは可能になったものの、網羅的に発現解析を行えるまでには至っていない。そのため、上記の区分と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、脳組織レベルの遺伝子発現解析を進めて、比較する条件を増やして候補遺伝子を絞り込めるよう試みる。また、パッチクランプ記録から回収したシングルセルmRNAから網羅的遺伝子発現解析が行えるよう、遺伝子解析の効率化と手法の最適化を試みる。
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Causes of Carryover |
シングルセルレベルの網羅的遺伝子発現解析がまだうまく行ってないため、次年度でも試行錯誤して最適化する必要があるため。
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Research Products
(4 results)