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2021 Fiscal Year Research-status Report

嫌悪反応における能動性/受動性を調節する島皮質並列神経回路の解明

Research Project

Project/Area Number 20K06928
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

竹本 誠  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 講師 (20543408)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords島皮質
Outline of Annual Research Achievements

マウスの島皮質において、第5層から皮質下領域への下降性投射経路を詳細に解析し、第5層が下降性投射経路の異なる2つのサブレイヤー(L5aおよびL5b)からなることを発見した。これら2つの第5層サブレイヤーニューロン群の役割を明らかにするためにオプトジェネティクス法を用いて研究を進めたところ、当初の予想(いずれのニューロン群も嫌悪反応に関わると予想)に反する結果が得られた。すなわち、動機付け行動のひとつである飲水行動において、チャネルロドプシン2を発現させたL5aニューロン群への光刺激では飲水行動を抑制したのに対して、L5bニューロン群への光刺激では飲水行動を促進した。一方で、2つの給水ノズルの片方を光刺激と連合させた二者選択試験においては、給水ノズルの有意な選択性の違いが見られなかったことから、第5層サブレイヤーによる行動調節が情動反応(嗜好および嫌悪)に起因するのではなく、モチベーションのみを正反対に調節するものであることが示唆された。この発見は、トップダウン制御による動機付け行動調節の脳内基盤の一端を明らかにしたものであり、摂食障害(過食症・拒食症)や依存症等の治療法開発に重要な示唆を与えるものである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初想定していた仮説とは異なる結果が得られたものの、目的としていた島皮質第5層サブレイヤーの役割の一端が明らかとなり、論文発表の準備が整いつつあるため、おおむね順調に進展していると言える。

Strategy for Future Research Activity

R4年度は、当初の計画通り、論文投稿を行うほか、学会発表(Neuro2022、沖縄)を予定している。また、論文の補足実験についても計画しており、年度内にアクセプトされるよう進めていく。

Causes of Carryover

当該年度に計画していた学会発表を、発表内容の再編のため見送ったことから次年度使用額が生じた。当該助成金は、翌年度に発表の機会を増やすため、その経費として使用する計画である。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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