2023 Fiscal Year Research-status Report
Drug Design using Computational Chemistry and Multiple Supervised Machine Learning Systems based on Correlation between the Systems
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20K06987
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高木 達也 大阪大学, 大学院薬学研究科, 特任教授 (80144517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田 雨時 大阪大学, 大学院薬学研究科, 助教 (60761252)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | シフト検定法 / Chk1阻害剤 / FMO / IFIE / 重回帰分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
パンデミックの影響がまだ抜けきらず、学会発表がほとんどできなかったのが残念だが、研究そのものはほぼ順調に推移している。今後、シフト検定法の有用性を中心に学会発表することを考えている。 本年度の目標は、シフト検定という独自の手法を、実際のFMO計算結果に応用し、その有用性の検証を前年のモデル計算から発展させることにある。 シフト検定法というのは、元来数理言語学で用いられたものを代表者が改良したもので、回帰の過程で記述子の対応をずらす手法で、対応がずれた記述子は本来回帰に重要な意味を持たなくなるため、もし当該記述子が重要であるならば回帰結果は大幅に悪化する筈である。逆に、悪化しない場合は、その記述子が重要でないことを示している。Permutation法の変形ともいえるが、Permutation法と異なるのは、偶然にも対応が取れてしまうケースが全く存在しないことと、遥かに短時間で結果が得られ、また、図示することにより結果が視覚化できることがあげられる。 本年度は細胞周期のDNA障害チェックポイントで働くChk1の阻害剤のFMO計算結果をFMODDデータベースからダウンロードし(課題代表者もFMODD研究グループの一員である)、検証に用いた。多くのがん細胞では、DNA障害チェックポイントの経路であるATM-Chk2-p53経路が機能不全を起こしている一方、ATR-Chk1-Cdc25A経路が亢進している。後者を阻害すればがん細胞における抗がん剤や放射線治療によるDNA障害の修復を阻害でき、細胞死を誘導できると考えられることから、Chk1阻害剤の研究が進んでいる。 シフト検定法と、化学空間と生物空間の合体法による線形回帰より、R=0.750(IFIEとの単純回帰ではR=0.701)と改善が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究成果そのものは全く順調に推移している。ただ、パンデミックの影響がまだ抜けきらず、感染状況も大きく変化していないため、成果を学会で発表する機会を設けることが簡単でなかったため、どうしても我流化している恐れを払拭できない。次年度は構造活性相関シンポジウムなどで積極的に成果発表を行い、種々意見交換をして更なる改良につなげたい。
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Strategy for Future Research Activity |
シフト検定法によって、重要な記述子、残基の抽出は成功裏に終わったと考えている。IFIEという生物空間の情報と2D記述子という化学記述子空間(以下、化学空間)の情報を同時に用いることにより予測結果が改善できることも目途がついたと考えている。 今後は、しかし、化学空間、生物空間、互いにもう一方の空間から受ける影響を最小にしながら用いることで、pIC50の予測を行う新たな手法を検討することである。なおここで言う生物空間の情報とは、IFIEによって示されるタンパク質と基質の相互作用の情報を、2D記述子が示す化学空間の情報と対比的に表現したものである。過去にもこれら二種の情報のどちらかから活性予測を行う研究はあったが、これらを同時に使う手法は希少である。この手法であれば、エントロピー変化に関わる情報を担う可能性がある化学記述子をIFIEと同時に用いることで、この問題を解決する効果が期待できる。しかしながら、単純に線形回帰を行ったのでは生物空間の係数は化学空間の影響を払拭できず、その逆もまた真である。この為、もう一方の空間の影響を最小にする回帰分析の開発が重要になってくる。 IFIEと2D記述子を用い、活性予測と変数選択を行うための新規手法を検討する本研究は、創薬コストの削減や新たな構造展開に繋がると考えられる。
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Causes of Carryover |
予定していた学会が延期になったため、出張費が全く必要なかった事と、FMO計算は富岳を利用することができたことが大きい。また、計量化学的手法としては線形回帰しか用いなかったため、高性能のPC等が必要なかった。 今年度は機械学習計算が必要なため、富岳は利用できないので、高性能のワークステーションを必要とする予定であり、また、学会にも出席して意見交換を行う予定である。。
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Research Products
(1 results)