2022 Fiscal Year Annual Research Report
New strategy of infertility treatment by regulating sperm functions
Project/Area Number |
20K07015
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
竹尾 透 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 教授 (10517014)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 不妊症 / 受精阻害因子 / マイクロ流体デバイス / 精子選別 / 体外受精 / 受精適期 / リン脂質 / シクロデキストリン |
Outline of Annual Research Achievements |
不妊症は、妊娠を望むカップルが1年以上の不妊期間がある状態と定義され、急速な人口減少が課題となる本邦において解決すべき重要な疾患の一つである。これまでに私たちは、受精能を向上させる各種化合物を発見しており、受精率を高める体外受精技術を開発している。受精技術の更なる向上には、生殖科学を推進し、不妊の原因となる生殖過程の解明や課題を克服する技術開発が必要である。そこで本研究では、生殖科学において最も使用されている実験用マウスを実験に供し、精子と卵子が出会う受精過程における障害(受精阻害因子)の解析を行うことで、受精阻害因子の解明と受精機能を高める新規技術の開発を目指している。 本研究により、実験用マウスから採取した精子や卵子を用いて、受精阻害因子のin vitroにおける機能解析を行い、安定して受精阻害が生じる条件を決定した。また、マイクロ流体デバイスを用いて精子を選別することで、受精率が高まることも明らかにした。さらに、生体内の受精環境を解析した結果、卵管内において受精しやすい時期(受精適期)があり、精子と卵子が遭遇する時期を同調させることで受精効率が高まることを明かにした。今年度は、精子の受精能に関してリン脂質の除去が有効であることを明かにし、リン脂質指向型の環状オリゴ糖(シクロデキストリン)が体外受精における受精率の向上に有効であることを示した。 本研究により、受精効率を高める精子の選別技術の開発、生体内における受精効率の改善、体外受精における受精率を高める新規化合物を発見した。
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Research Products
(9 results)