2021 Fiscal Year Research-status Report
RNA結合タンパク質量の増減による、筋萎縮性側索硬化症ALSの治療法開発
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20K07016
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
築地 仁美 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (40455358)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | RNA結合タンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋萎縮性側索硬化症ALSの原因遺伝子であるRNA結合タンパク質群TDP-43、FUS、Ataxin-2の機能を解析した。また、ALS原因となる変異を保有したこれらのタンパ ク質群の機能を解析し、野生型と比較することで、ALS発症機構解明の手がかりとした。FUSに関しては、P525L変異を有するヒトFUSを発現させ、運動機能低下、 寿命短縮などの表現型を呈するモデルマウスを作製した。さらに、症状が回復する条件を見出した。一方、C9ORF72遺伝子のイントロン領域に変異が入ることで 産生される、ジペプジドリピートタンパク質の毒性を解析した。ジペプジドリピートタンパク質の中でも、アルギニンを含むジペプジドリピートタンパク質は毒 性が高く、運動ニューロン生存タンパク質SMNの異常を引き起こすことが判明した。 さらに、TDP-43凝集体形成を阻害する化合物を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
独自に作成したP525L変異を有するヒトFUSを発現させ、運動機能低下、寿命短縮などの表現型を呈するモデルマウスにおいて、症状が回復する条件を見出した。一 方、C9ORF72遺伝子のイントロン領域に変異が入ることで産生される、ジペプジドリピートタンパク質の毒性を解析した。ジペプジドリピートタンパク質の中で も、アルギニンを含むジペプジドリピートタンパク質は毒性が高く、運動ニューロン生存タンパク質SMNの異常を引き起こすことが判明した。 また、TDP-43凝集体形成を阻害する化合物を見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
変異FUSを発現するマウスの症状が軽減する条件を探索し、ALS発症機構の解明につなげる。 TDP-43凝集形成が改善される機構を解析する
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