2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K07088
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
雑賀 史浩 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (10644099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 伸介 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (60403193)
木口 倫一 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90433341)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 痒み / 乾癬 / イミキモド / ガストリン放出ペプチド / ガストリン放出ペプチド受容体 / 脊髄 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
かゆみ(そう痒症)は”掻きたい”という欲求または反射を誘発する不快な感覚である。アトピー性皮膚炎や乾癬などの慢性皮膚疾患に付随する病的な痒みはQOLを著しく損なうとともに、掻破行動自体がさらに皮膚症状(掻痒、紅斑、皮膚の浸潤・肥厚や鱗屑など)を増悪させることから治療に難渋する場合が多い。本研究では、かゆみをコントロールすることにより、それが惹起するさらなる掻破行動を抑え、乾癬皮膚症状の改善につながる可能性について検討した。乾癬モデルとしては、マウスに5 %イミキモドクリーム(IMQ)を繰り返し塗布(10日間)することで、塗布4日目頃から、皮膚の紅斑・肥厚や痂疲の落屑とともに長期的な痒みの誘発を確認した。また、このかゆみ発現のタイムスケジュールと一致して、脊髄後角におけるガストリン放出ペプチド(GRP)/ガストリン放出ペプチド受容体(GRPR) mRNAの発現が塗布7、10日目に有意に増加していることを明らかにした。 IMQ誘発乾癬モデルマウスの皮膚は、コントロール群と比べて明らかに肥厚・硬化していたことから、かゆみ誘発部位として脊髄レベルのみならず、局所皮膚レベルにおける掻痒惹起因子探索のため、反復塗布(7日間)において、いくつかのサイトカイン・ケモカインや細胞マーカーについてPCR評価した。IL-1β、IL-4、CCL3、CCL4、F4/80の著しい発現増加が認められた。まずは、これらの因子が掻痒を含む皮膚症状に及ぼす影響について検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスによる乾癬モデル作製のためのイミキモドクリーム塗布スケジュールや標的とするタイムポイントについては確立した。このスケジュールを基に、脊髄後角における生化学実験よりガストリン放出ペプチド(GRP)およびGRP受容体(GRPR)発現増加を確認した。また、掻痒発現時の皮膚についても評価を行っている。脊髄に加えて、皮膚における炎症性メディエーターの乾癬モデル誘発痒みへの関連性の有無を調査する。
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Strategy for Future Research Activity |
GRP-CreマウスをROSA26-STOPflox-hM4Diと交配させ、GRP産生ニューロンにおいてCre依存的に変異型ヒトムスカリン受容体を発現するマウスの繁殖を行う。外来性アゴニストであるClozapine-N-Oxide(CNO)がGi-DREADD活性化することで、イミキモド誘発掻痒行動に及ぼすGRPの影響について、検討を行う。
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Causes of Carryover |
学会発表の旅費にと考えていたが、コロナのためWEB発表を選んだことで、旅費がかからなかった。実験補助で学生アルバイトも考慮していたが、同様に呼ぶことが出来ず。次年度における消耗品購入費に充てる。
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Research Products
(4 results)