2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K07088
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
雑賀 史浩 和歌山県立医科大学, 薬学部, 客員研究員 (10644099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 伸介 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (60403193)
木口 倫一 和歌山県立医科大学, 薬学部, 准教授 (90433341)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 痒み / 乾癬 / イミキモド / ミクログリア |
Outline of Annual Research Achievements |
まず2022年度は、これまで勤務していた大学を退職し、新たな大学に異動した。新たに勤務する大学には、動物施設・研究施設がない。そのため、勤務大学における学生教育業務と並行して、研究継続していくため、学外である和歌山県立医科大学薬学部で客員研究員登録申請を行い、本課題に関する研究を継続していく環境整備をおこなった。そして、すでに研究継続のため実験を少しずつ再開している。本年度の研究助成金に関してはほとんど執行しておらず、令和5年度への研究期間延長申請を行い実験を継続していく。 ミクログリアの神経障害性疼痛形成への関与を示唆する多くの報告がある。本年度の研究として、これまでに確立した5%イミキモドクリーム(IMQ)の4日間反復塗布マウスモデルを用い痒みシグナル伝達における脊髄ミクログリアの関与について免疫染色やqPCRで評価した。IMQの塗布部としては後ろ首筋周囲に処置をしている。免疫染色画像において、コントロール(毛刈りのみ)に比べ、IMQ群では頚髄ミクログリア(Iba1+)の有意な活性化を認めるとともに、qPCRでもiba1などのミクログリアマーカーの発現増加およびいくつかの炎症性サイトカイン・ケモカインなどの発現増加のデータを得ている。このIMQ群におけるミクログリア活性化は、いくつかのかゆみモデルでは異なる反応を示すものもある。現在、この活性化ミクログリアの痒みへの関与についてGRP-GRPRシステムの役割と並行して検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度3月に和歌山県立医科大学医学部を退職し、あらたに宝塚医療大学和歌山に異動した。本大学には、動物施設・実験をする環境・スペースがないため、和歌山県立医科大学薬学部生体機能解析学教室で客員研究員として登録し、研究を再開している。
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Strategy for Future Research Activity |
イミキモド塗布における痒み誘発モデルは確立できている。塗布による脊髄ミクログリア活性化と痒み誘発の関連性について、研究分担者2名の協力のもと、明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
勤務していた大学の退職・異動した。新たな勤務先には、研究環境がなく、教育に割くコマ数が大幅に増えたことなどで、これまで確保できていた研究時間が大幅に減った。 しかし、学外の研究機関として、和歌山県立医科大学薬学部生体機能教室の客員研究員登録により、研究分担者らの協力もあり研究の継続は可能となっており、研究も再開できている。
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Research Products
(3 results)