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2020 Fiscal Year Research-status Report

和漢薬からのエピゲノムを標的とする新規抗癌薬の探索及び作用機序の解明

Research Project

Project/Area Number 20K07096
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

平崎 能郎  千葉大学, 大学院医学研究院, 特任准教授 (40436374)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 金田 篤志  千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (10313024)
福世 真樹  千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (40639085)
関 元昭  千葉大学, 医学部附属病院, 特任助教 (70714278)
岡部 篤史  千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (80778118)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords和漢薬 / 白血病細胞株 / 抗がん作用 / エピゲノム
Outline of Annual Research Achievements

本研究は細胞情報統合解析により和漢薬由来化合物の中から新たな抗腫瘍性機序をもつエピゲノム分子標的薬を検索し、安全で臨床応用がより現実的な癌治療戦略を構築することを目的とする。そこで、薬剤スクリーニング→統合解析の流れを確立している。
A)中国をはじめとする世界で癌にたいして臨床報告がなされている生薬、たとえば白花蛇舌草、半枝蓮、大血藤、菱実などを含む47種類の生薬を入手した。そして、そのエタノール抽出成分を用いて、急性骨髄性白血病細胞株HL60およびKasumi-1に対して増殖抑制を有するかどうか、濃度を変えながら検討した。結果として、白花蛇舌草、半枝蓮、腫節風などの約半数の生薬において、両者の細胞株に対して抑制効果が認められた。
B)すでに解析を進めているCinobufaginに対して、HL60に対する抑制効果に関しては研究計画書に示した。統合解析をさらに進めたところ、RNA-seqデータを用いたGSEA解析では減少した遺伝子セットとして、50あるHallmarkのうち、MYC_TARGETS_V2とV1にトップヒットをみとめた、つまりCinobufagin処理によりc-Mycシグナルの抑制が認められた。また増加した遺伝子セットとしてはTNFA_SIGNALING_VIA_NFKBなどにエンリッチメントをみとめた。これらを同じFAB分類M2の細胞株であるKasumi-1でも検証を行い、同様のシグナルの抑制と活性が確認できた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初、in vitroでのHDAC阻害活性アッセイでスクリーニングをすれば、HDAC阻害作用を有することが証明できると思われたが、実際にこのスクリーニングを用いて選択したCinobufaginにおいて、この薬剤を処理したHL60において蛋白レベルでのH3Acの増加がみとめられなかった。このことによりスクリーニングの方法の再検討を行い、ウェスタンブロッティングによるH3Acの増加の確認をスクリーニング事項に新たに追加することとした。
Cinobufagin処理の白血病細胞に対する統合解析によりc-Mycシグナル経路の抑制が確認できたため、siRNAなどを用いたKnockdownによりValidationを試みている。

Strategy for Future Research Activity

WST-8を用いて細胞増殖抑制作用の評価とHDAC Activity Assay Kitを用いたHDAC阻害活性の評価に加えて、ウェスタンブロッティングによるH3Acの増加を評価項目として薬剤の選択を行う。スクリーニングで陽性を示した和漢薬に対して構成化合物を入手し、同様の解析を行い、有効成分を選定し候補薬物を決定する。またヒトPBMCに対して候補薬剤を処理してWST-8を用いた生細胞活性評価を行い、毒性を評価して、除外項目とする。
候補薬物に対して、アポトーシスおよび早期細胞老化、細胞周期、分化誘導への影響を詳細解析を行う予定である。薬物処理によるエピゲノムの変化を活性化指標(H3K4me3, H3K4me1, H3K27ac)に対するChIP-seqにより評価し、発現変動をRNA-seqにより確認し、薬物処理によりエピゲノムを介して転写が活性化した遺伝子を同定する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Presentation (1 results) Funded Workshop (1 results)

  • [Presentation] Cinobufagin, a component of toad venom, exerts anti-cancer activity on human leukemia through epigenetic alteration2020

    • Author(s)
      平崎能郎
    • Organizer
      日本癌学会
  • [Funded Workshop] 第79回日本癌学会学術総会2020

URL: 

Published: 2021-12-27  

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