2022 Fiscal Year Annual Research Report
慢性腎不全における高ホモシステイン血症の成因機序とその心血管疾患発症への関与
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20K07188
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| Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
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Principal Investigator |
長谷川 弘 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (80218453)
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2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 高ホモシステイン血症 / 腎不全 / 血管傷害 / メチオニン / ホモシステイン / 代謝フラックス / 安定同位体 / GC-MS |
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| Outline of Annual Research Achievements |
腎不全モデルである5/6腎摘除(Nx)ラットおよび偽手術(sham)ラットを基礎食(Ctl)あるいはホモシスチン(Hcy-Hcy)添加食で5週間飼育し，腎不全モデルラット(Nx+Ctl)群，高Hcy血症モデルラット(sham+Hcy)群，高Hcy血症合併腎不全モデルラット(Nx+Hcy)群ならびに対照ラット(sham+Ctl)群を作出した．これらに[2H7]メチオニン（[2H7]Met）あるいは[2H8]Hcy-Hcyを急速負荷+持続静脈内投与した．[2H7]Met投与後の[2H7]Met,その代謝物である[2H4]Metおよび[2H4]Hcyの血漿濃度をGC-MSで測定後，それらの血漿enrichmentを算出した．さらに，それらの血漿enrichmentからHcyからMetへの再メチル化代謝回転速度(RM)を算出した．4群のRMを比較した結果，RMは5/6腎摘除，Hcy-Hcy食摂餌のいずれでも有意に低下し，その作用は相加的だった．一方，[2H8]Hcy-Hcy投与後の[2H4]Hcyおよび[2H4]Metの血漿enrichmentから算出したHcyの代謝回転速度は，5/6腎摘除，Hcy-Hcy食摂餌のいずれでも有意に高値を示し，その作用は相加的だった．Hcyの代謝回転速度がMetからHcyへの脱メチル化代謝回転速度と同等と考えると，5/6腎摘除，Hcy-Hcy食摂餌のいずれも，MetやHcyが体内に蓄積しないようにHcyを非可逆的に除去する方向，すなわちイオウ転移代謝回転を亢進していることが考えられた．
RT-PCRによる肝のMet-Hcy代謝関連酵素の発現解析で，イオウ転移反応に関わるcystathionin γ-lyaseの発現がNx群でsham群に比べて亢進してことと，これらの結果はよく一致していた．
今後，イオウ転移代謝回転速度の評価系樹立が必要と考えられた．
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Research Products
(2 results)
