2020 Fiscal Year Research-status Report
患者レジストリを二次利用した潜在的患者ニーズの自動抽出方法の検討
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20K07206
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
種村 菜奈枝 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 食品保健機能研究部, 室長 (50790630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 淳子 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 客員教授 (10231341) [Withdrawn]
漆原 尚巳 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (10511917) [Withdrawn]
佐々木 剛 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (90507378)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 患者市民参画 / 潜在ニーズ / 機械学習 / 患者レジストリ / リアルワールドデータ / 臨床研究 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、患者やその家族の潜在的なニーズを踏まえた国内型の患者参画型研究を推進するため、患者団体等が自ら作成した患者レジストリから潜在的患者ニーズを自動抽出する手法を検討することを研究目的とした。
【研究実施計画】(1) 患者レジストリの登録患者対象に治療内容、日常ケアや薬に対するニーズを質的に分析した後、政策や医薬品開発に反映可能なボイスの種類及びその特徴把握。(2) 患者レジストリデータ用いて、タグ付きニーズを正解付きデータとし、治療内容等に対するニーズをクラス分類するための機械学習の予測モデル構築。(3) 治療内容等に対するニーズに加え、患者の個人特性を考慮した予測モデル構築。
【研究の成果】2020年度は、予備調査として、患者レジストリより自由回答の内容をコーディング及びカテゴリ化した後、タグ付きニーズとして辞書化を行った。この辞書は2021年度に患者ニーズをクラス分類する予測モデルを構築する過程で使用予定である。なお、本研究のコンセプトである潜在ニーズを把握した上での患者市民参画型の臨床研究の意義や必要性については、学会シンポジウム(第30回日本臨床精神神経薬理学会(JSCNP2020) 2021年1月)を企画(オーガナイザー:種村菜奈枝、佐々木剛)の上、患者団体、アカデミア等で議論を行った。そこで得られた患者視点の観点は、次年度以降の研究計画に反映させる予定。現在、予備調査の結果は、論文投稿中。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、計画通り研究を遂行した。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に機械学習モデルの構築を円滑に進めるため、関係者との事前調整を前倒しで行った。一方、当初、患者レジストリJ-RARE又は研究代表者の別研究の患者テキストデータを本研究で二次利用する予定であったが、データホルダーとの利用にあたる調整の結果、本研究で使用できないことが判明した。そのため、代替策として、認定NPO法人健康と病いの語りディペックス・ジャパンのデータシェアリング制度を活用した上で、患者レジストリデータを購入する方向で研究計画の修正を行った。全体的な研究の計画には変更は生じておらず、データソースの変更だけであり、おおむね計画通り進展している。
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Causes of Carryover |
研究代表者の機関異動に伴い、会計手続き等の事務手続き方法が異なり、円滑に支出を行うことが出来なかったため、当初の計画と差異が生じた。次年度、研究分担者と協力の上、研究を円滑に進めるために、前年度の未解決事項も含め、事務手続き面の調整をはかりたい。
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Research Products
(2 results)