2022 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of lung stem cells through intracellular clearance by lipid phosphatase
Project/Area Number |
20K07273
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
吉岡 和晃 金沢大学, 医学系, 准教授 (80333368)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 肺線維症 / 肺胞幹細胞 / ホスホイノシタイド / イノシトールリン脂質 / ミオチュブラリン関連タンパク質 / リソソーム / オートファジー / ノックアウトマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
サーファクタントを分泌するII型肺胞上皮細胞(AECII)は、肺組織の発生や肺組織障害時の修復に重要な役割をはたす組織幹細胞としての役割を持つことが明らかになりつつある。申請者らは、AECIIにおける細胞膜イノシトールリン脂質による細胞内小胞機能の制御を研究する過程で、ミオチュブラリン関連タンパク質-4(MTMR4)が細胞内クリアランスを担うオルガネラの新しい調節分子であり、その欠損が細胞内の不要物質、老廃物の分解除去を障害することを明らかにした。本研究では、(1)AECIIにおいてMTMR4 がAECIIの増殖・分化を制御する機構、(2)AECIIがMTMR4を介して間質細胞の過剰増殖を抑制し肺組織の正常な構築に関与する機構、について明らかにすることを目的とした。これまで当該研究課題において、MTMR4遺伝子の全身ホモKO新生仔マウスが肺成熟障害(AECIIの過形成とI型AEC(AECI)の低形成による肺胞構築異常、肺間質の細胞増生と肺線維化)を呈し、呼吸不全により出生後早期に死亡すること、またAECII特異的MTMR4-KOマウスは全身KOマウスと同様の表現型を呈することを見出してきた。そこで最終年度では、MTMR4遺伝子欠損マウスの肺成熟障害の詳細な機序を明らかにするために、透明化全肺組織の3D肺胞構造をライトシート顕微鏡により解析を行った。AECII特異的MTMR4-KOマウス肺組織において、出生直後のAECII細胞は上皮間葉転換(EMT)を起こしており、これによりAECII過形成とAECI低形成、さらにはI型コラーゲンの過剰産生による肺線維化を来すことが明らかとなった(論文投稿準備中)。本研究によりAECII幹細胞機能による肺間質構築制御におけるMTMR4の機能的役割が明らかとなり、肺線維症発症機序の解明や治療法の開発において重要な知見と成り得る。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Suppression of androgen receptor signaling induces prostate cancer migration via activation of the CCL20-CCR6 axi2023
Author(s)
Kano H, Izumi K, Hiratsuka K, Toriumi R, Nakagawa R, Aoyama S, Kamijima T, Shimada T, Naito R, Kadomoto S, Iwamoto H, Yaegashi H, Kawaguchi S, Nohara T, Shigehara K, Kadono Y, Saito Y, Nakagawa-Goto K, Yoshioka K, Nakata H, Lin W-J, Mizokami A.
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Journal Title
Cancer Science
Volume: 114
Pages: 1479-1490
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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