2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel therapeutic strategies for cartilage defects based on molecular mechanisms of hyaline cartilage regeneration promoted by chondrocyte sheets.
Project/Area Number |
20K07297
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
豊田 恵利子 東海大学, 医学部, 特任准教授 (90749269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 正人 東海大学, 医学部, 教授 (10056335)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 硝子軟骨 / 再生医療 / 細胞シート / 軟骨分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
軟骨組織は、無血管組織であるため通常自然修復しない組織であるが、多指症患者由来軟骨細胞(PD細胞)から作製した細胞シート(PDシート)を軟骨損傷部に移植することにより、硝子軟骨の再生が促進されることを報告してきた。PDシートによる硝子軟骨の修復には細胞シートから分泌される因子が寄与すると考えられていることから、これまでに軟骨修復・再生作用が高いPDシートが特徴的に分泌している複数の因子(有効性相関因子)の同定を行った。PDシートの有効性相関因子の中からPDシートの硝子軟骨再生促進作用に寄与する因子とその作用機序を明らかにするため、PDシートおよびPD細胞の軟骨再分化における各因子の作用の解析を行った。 硝子軟骨再生促進作用と相関がみられた4つの液性因子について、PD細胞のペレット培養による軟骨分化誘導における作用を解析した結果、4つの有効性相関因子のうち3つはPD細胞の軟骨再分化により発現が減少し、移植後の関節内における硝子軟骨形成時には産生量が減少すると推定されたことから、平面培養環境において有効性への寄与が大きい因子である可能性が示唆された。そこで、これらの因子のノックダウンを行ったところ、1つの因子のノックダウンによりPDシートの軟骨分化能が低下したことから、この因子は平面培養時のPD細胞の脱分化抑制に関与することで、有効性に寄与した可能性が示唆された。また、関節内移植後のPDシートによる硝子軟骨再生のモデル系としてPD細胞のペレット培養に4つの因子を添加した結果、1つの因子では、軟骨肥大化を促進する作用が認められ、2つの因子が軟骨分化を促進した。これらの因子は軟骨発生との関連を示すことがすでに報告されており、PDシートの関節内での軟骨再分化時に局所における軟骨アナボリック因子として作用することで、硝子軟骨再生に寄与している可能性が示唆された。
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[Journal Article] Polydactyly-derived allogeneic chondrocyte cell-sheet transplantation with high tibial osteotomy as regenerative therapy for knee osteoarthritis2022
Author(s)
Hamahashi K,Toyoda E, Ishihara M, Mitani G, Takagaki T, Kaneshiro N, Maehara M, Takahashi T, Okada E, Watanabe A, Nakamura Y, Kato R, Matoba R, Takagi T, Akutsu H, Umezawa A, Kobayashi H, Akamatsu T, Yamato M, Okano T, Watanabe M, Sato M.
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Journal Title
npj Regenerative Medicine
Volume: 7
Pages: 71-
DOI
Open Access
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