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2021 Fiscal Year Research-status Report

Regulation of signal response through a novel DKK1 receptor "CKAP4"

Research Project

Project/Area Number 20K07311
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

山本 英樹  大阪大学, 医学系研究科, 招へい教授 (20372691)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐田 遼太  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60869783)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords小胞輸送 / 受容体 / 小胞体 / 細胞膜
Outline of Annual Research Achievements

私が所属する研究室では主に小胞体(ER)に局在するCKAP4が細胞膜にも局在し、DKK1受容体として機能することを見出したがCKAP4がERに停留する機構や細胞膜へ輸送される機構は不明であった。昨年度まで、S2-CP8細胞においてトランスゴルジ膜画分と細胞膜画分のCKAP4の結合分子として同定したAnnexin A2とCKAP4の細胞膜局在との関連を解析した。その結果、Annexin A2はCKAP4の細胞質領域と結合することにより、CKAP4の細胞膜への輸送を制御すること、その輸送制御にはAnnexin A2のC末端側に存在するリン脂質結合部位が必要であることを明らかにした。本年度は1)CKAP4の100番のシステインのパルミチン酸化とCKAP4のエンドサイトーシスとの関連、2)CKAP4のERからゴルジ体への輸送とCKAP4のERへの停留の分子機構を解析した。
1)CKAP4のパルミチン酸化部位である100番のシステインをセリンに置換したCKPA4変異体は野生型と同様にDKK1刺激によって1時間後に細胞質に移行し、3~5時間にかけて細胞膜へリサイクリングされた。この結果から、DKK1によるCKAP4のエンドサイトーシスとリサイクリングにおいて、CKAP4のパルミチン酸化は関連しないことが示唆された。
2)膵がん細胞株S2-CP8細胞、あるいは肺がん細胞株A549細胞を15℃、2時間処理するとERGICに局在するCKAP4の割合が増加し、10℃、2時間処理するとER exit siteに局在する割合が増加した。COPIIを構成するサブユニットのSec13をノックダウンすると37℃処理においてもCKAP4はERに局在した。また、COPIを構成するサブユニットのβ-COPをノックダウンすると15℃、2時間処理してもERGICとゴルジ体に局在する割合が37℃処理と変わらず、ERGICに局在するCKAP4の割合が増加しなかった。したがって、ERからCOPIIを介してゴルジ体に輸送されたCKAP4はゴルジ体からCOPIを介してERに輸送され、ERに停留することが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

私はこれまで未知であったCKAP4のERに停留する機構や細胞膜への輸送機構を明らかにしつつあり、これらの研究成果を令和4年度に論文投稿する予定である。研究分担者の佐田と共に食道扁平上皮がんと膵がんにおけるDKK1の過剰発現機構を明らかにするために、DKK1の発現を促進する転写因子を探索した結果、FOXM1を同定した。また、FOXM1もDKK1-CKAP4シグナルによって遺伝子発現が亢進することを見出した。これらの結果から、DKK1はCKAP4を介してFOXM1発現を誘導することにより、さらにDKK1自身の発現を誘導し、細胞増殖能が亢進されることが示唆された。FOXM1によるDKK1の転写活性化の解析において、私はDKK1プロモーター領域においてFOXM1の転写活性化に必要な領域をリポーターアッセイによって明らかにした。これらの研究成果はOncogeneに掲載された。
したがって、当初の計画通り、おおむね順調に進展していると考えている。

Strategy for Future Research Activity

これまでにCKAP4がERに停留する機構や細胞膜への輸送機構を解析し、Annexin A2を介してCKAP4が細胞膜へ輸送される機構を明らかにしてきた。今後はCKAP4がERに係留する分子機構の詳細を明らかにしていく予定である。具体的にはCOPI以外の経路がCKAP4のERへの停留に関連するかをRab6等のノックダウン実験によって解析する。また、CKAP4の細胞質領域の欠失変異体の恒常発現株を作製したので、CKAP4のどの領域がCKAP4のERの停留に関与するかを明らかにする。最終的にERにおいて合成されたCKAP4がいかにして細胞膜へ輸送されるのか、あるいはERに停留するのか、その分子機構を明らかにする。本年度、これらの研究成果を投稿する予定である。

Causes of Carryover

研究に必要な消耗品費として使用する。

  • Research Products

    (4 results)

All 2022 2021 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results) Book (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] The Dickkopf1 and FOXM1 positive feedback loop promotes tumor growth in pancreatic and esophageal cancers2021

    • Author(s)
      Kimura Hirokazu、Sada Ryota、Takada Naoki、Harada Akikazu、Doki Yuichiro、Eguchi Hidetoshi、Yamamoto Hideki、Kikuchi Akira
    • Journal Title

      Oncogene

      Volume: 40 Pages: 4486~4502

    • DOI

      10.1038/s41388-021-01860-z

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] DKK1受容体CKAP4による細胞応答制御2021

    • Author(s)
      山本 英樹
    • Organizer
      第94回日本生化学会大会
    • Invited
  • [Book] 疾患原因遺伝子・タンパク質の解析技術と創薬/診断技術への応用 第2章プロテオミクス解析による疾患原因の解明とその手法 4節 様々な疾患の原因となるWntタンパク質の立体構造解析と創薬応用2022

    • Author(s)
      執筆者:81名、技術情報協会
    • Total Pages
      530
    • Publisher
      技術情報協会
    • ISBN
      978-4-86104-877-7
  • [Remarks] 大阪大学大学院 医学系研究科 分子病態生化学 -生体システムとしてのシグナル伝達の分子基盤の成立-

    • URL

      https://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/molbiobc/

URL: 

Published: 2022-12-28  

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