2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of a new genetic testing by clinical natural language processing and comprehensive gene analysis
Project/Area Number |
20K07313
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
難波 栄二 鳥取大学, 研究推進機構, 教授 (40237631)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 哲也 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (30465299)
足立 香織 鳥取大学, 研究推進機構, 助教 (50609237)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 臨床自然言語処理 / 次世代シークエンサー / 遺伝学的診断 / ゲノム医療 / 人工知能(AI) |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は臨床自然言語処理(CNLP)と次世代シークエンサー(NGS)を用いて高い精度で自動的に診断できるアルゴリズム(システム)の開発を行い、医療実装を目指すことを目的としている。本年度は、1)臨床自然言語処理(CNLP)などを用いた臨床データの検討のために、症例報告例を集め、神経疾患の一つである歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症を例に模擬患者カルテの作成を行った。この模擬データからCNLPを抽出のために、Human Phenotype Ontologyを用いたアルゴリズムの検討を行った。自然言語処理アルゴリズムとして開発されている、tidytext、txt2vec、quantedaなどの特性の分析も行った。遺伝統計学的手法の理解を促進するための資料の検討も行った。近年、NGSデータと臨床データから1日程度で新生児の代謝性疾患などの診断を迅速に行うシステムの実用化が進んでおり、この情報を収集した。これらの情報やアルゴリズムについての、さらに詳細な検討も進め、日本の医療に適したシステム開発を目指す予定である。電子カルテから自動的に情報を収集する。本年度は、新型コロナウイルス感染症の流行があり、準備にとどまったが次年度には模擬患者データ、模擬NGS解析データを構築し、診断アルゴリズムの検討を行ってゆく予定である。 現在、国では全ゲノム解析実行計画が進んでおり、全ゲノム解析の臨床実装(実用化)が重要な課題となっている。今後、本研究では全ゲノム解析のデータを用いた自動診断アルゴリズムの検討を中心に進めてことが重要と考えられる。世界的なゲノム研究の推進情報も収集しながら、来年度の研究を加速してゆく予定である。本システムにより遺伝性疾患の診断が効率的に実施できるようになり、ゲノム医療の実装に大きく貢献する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染の全国的な拡大により、学会や研究情報の収集のための出張が一切できなかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
Webで研究打合せや全国の関係者とのコミュニケーション、アルゴリズム開発などの連携ができる体制ができつつある。この環境をさらに整え、Webベースで研究を加速させてゆく予定である。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染が拡大し、旅費や学会への参加が大幅になくなったため。それに伴い研究の遅れたが生じた。次年度では、Web環境の整備を行い、AI資料やアルゴリズムの収集に予算を充当し、研究を加速する予定である。
|