2022 Fiscal Year Annual Research Report
ZfatによるセントロメアノンコーディングRNA転写制御機構とガンとの関連の解明
Project/Area Number |
20K07317
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
石倉 周平 福岡大学, 医学部, 准教授 (40336631)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | セントロメア / ノンコーディングRNA / CENP-B / ZFAT / DAXX |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞分裂において複製した染色体を正確、かつ均等に娘細胞に分配することは、個体の発生や生命の継承にとって必須である。均等な染色体分配に必須の染色体領域であるセントロメアの形成・維持において、セントロメアにおけるノンコーディングRNA(ncRNA)の転写が重要であり、その異常がガンと関係があることが知られているが、その制御機構については不明である。研究代表者は、核に局在するZnフィンガータンパク質であるZFATがセントロメアに結合し、ncRNAの転写を制御する可能性を新たに見出した。また、大規模データベースにおける解析により、ZFATの機能および発現異常と、ガンとの関連性が示唆された。これまでに、ZFATが、セントロメアに広く分布する特定の8塩基のDNA配列に結合することを見出し、このDNA配列をZFAT boxと命名した。また、ZFATがヒストンアセチル化酵素KAT2Bをセントロメアにリクルートし、ヒストンH4リジン8のアセチル化を誘導すること、さらに、そのアセチル化ヒストンを介してセントロメアへ結合したブロモドメインタンパク質BRD4がRNAポリメラーゼIIを活性化することにより、セントロメアncRNAの転写が活性化されること、ZFATのセントロメアへの結合にセントロメア局在タンパク質であるCENP-Bが重要な役割を担っていることを明らかにし、ZFATによるセントロメアncRNAの転写制御メカニズムを解明した。これらの結果をNucleic Acids Research誌、Journal of Biological Chemistry誌に発表した。さらに2022年度には、細胞死関連タンパク質DAXXによるセントロメアncRNA転写制御にZFATが関与していることを明らかにし、Journal of Biological Chemistry誌に発表した。。
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