2020 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of the interaction between myeloid derived cells and esophageal squamous cell carcinoma cells in the humanized mice
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20K07373
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横崎 宏 神戸大学, 医学研究科, 教授 (10200891)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヒト化マウス / 骨髄由来細胞 / 食道扁平上皮癌 / 細胞間相互作用 / 癌微小環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床検体および培養細胞系で明らかにしてきたヒト食道扁平上皮癌の増殖・進展に係る腫瘍随伴マクロファージ(tumor-associated macrophage, TAM)の役割を生体内で検証することを目的として、本年度は免疫不全マウスにヒト造血幹細胞を移植することによりヒトに近い造血・免疫環境を構築可能な「ヒト化マウス」皮下にヒトがん細胞を移植し、生着および腫瘍組織内へのヒト型骨髄由来細胞浸潤が起こるか否かの実験を繰り返し、以後の研究計画遂行の基礎を築いた。NOG IL-3/GM-Tgマウス新生仔肝にX線照射後ヒト造血幹細胞を移植し、7~9週間後末梢血ヒト型CD45陽性細胞5%以上の動物を「ヒト化マウス」とし、ヒトバーキットリンパ腫細胞Rajiを皮下移植した。陰性対照には同週齢未処理NOG IL-3/GM-Tgマウスを「非ヒト化マウス」として用いた。移植後20日目までの「ヒト化マウス」腫瘍径は、対照の「非ヒト化マウス」移植腫瘍に比較して有意に増大した。20日後腫瘍組織切片についてヒト単球・マクロファージ表面マーカーCD68およびCD163特異的抗体による免疫組織化学を実施したところ、「非ヒト化マウス」移植腫瘍にはヒトCD68あるいはCD163免疫活性陽性マクロファージは確認されなかったが、「ヒト化マウス」移植腫瘍内には多数のヒトCD68あるいはCD163免疫活性陽性マクロファージが確認され、これらTAMが骨髄・末梢血単球由来であることが証明された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言発出の影響で、本年度前半の動物実験開始が大幅に遅れたため、当初予定していた「ヒト化マウス」へのヒト食道扁平上皮癌細胞移植ならびに移植腫瘍からのCD163陽性マクロファージの単離、それらが特異的に発現する分子の解析までに至っていないが、「ヒト化マウス」へのヒトがん細胞移植系は確立できており、次年度以降の研究継続の確証が得られているため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)「ヒト化マウス」へのヒト食道扁平上皮癌細胞移植腫瘍組織からCD163陽性TAM分画と動物末梢白血球よりCD14陽性単球分画を磁気ビーズ法により分取し、両者の間でcDNAマイクロアレイ解析、プロテオーム解析およびリン酸化抗体アレイ解析を行いTAMで発現変化する遺伝子、タンパクおよびシグナル分子を網羅的に抽出する。 (2)移植腫瘍組織からEpCAM陽性ヒト食道扁平上皮癌細胞分画を分取し、同一癌細胞培養株と間でcDNAマイクロアレイ解析、プロテオーム解析およびリン酸化抗体アレイ解析を行い移植癌細胞で発現変化する遺伝子、タンパクおよびシグナル分子を網羅的に抽出する。以上の検索結果を総合して、TAMあるいは移植腫瘍内癌細胞で量的・質的に特異的変化を示す候補分子を選択する。 (3)(2)で抽出された移植ヒト食道扁平上皮癌腫瘍内TAMあるいは癌細胞で特異的変化を示す分子について、移植組織、培養細胞における発現を、定量的RT-PCR、ウエスタンブロットにより確認する。
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Research Products
(34 results)
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[Journal Article] PAI-1 derived from cancer-associated fibroblasts in esophageal squamous cell carcinoma promotes the invasion of cancer cells and the migration of macrophages.2021
Author(s)
Sakamoto H, Koma YI, Higashino N, Kodama T, Tanigawa K, Shimizu M, Fujikawa M, Nishio M, Shigeoka M, Kakeji Y, Yokozaki H
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Journal Title
Laboratory Investigation
Volume: 101
Pages: 353~368
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] 食道扁平上皮癌細胞と腫瘍関連マクロファージとの直接接触により発現変化する遺伝子群の解析2020
Author(s)
谷川 航平, 塚本 修一, 藤田 知樹, 児玉 貴之, 清水 将来, 坂本 浩輝, 藤川 正隆, 西尾 真理, 重岡 學, 狛 雄一朗, 横崎 宏
Organizer
第39回日本がん転移学会総会・学術集会
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[Presentation] CCL1-CCR8経路はAkt/PRSAS40/mTORシグナルを介して食道扁平上皮癌の進展を促進する2020
Author(s)
藤川 正隆, 佐藤 経雄, 藤田 知樹, 北村 優, 児玉 貴之, 清水 将来, 谷川 航平, 坂本 浩輝, 西尾 真理, 重岡 學, 狛 雄一朗, 横崎 宏
Organizer
第40回日本分子腫瘍マーカー研究会
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[Presentation] マクロファージとの直接共培養によって食道扁平上皮癌において発現上昇するS100A8/A9の機能解析2020
Author(s)
谷川 航平, 佐藤 経雄, 藤田 知樹, 北村 優, 児玉 貴之, 清水 将来, 坂本 浩輝, 藤川 正隆, 西尾 真理, 重岡 学, 狛 雄一朗, 横崎 宏
Organizer
第79回日本癌学会学術総会
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[Presentation] 腫瘍関連マクロファージは食道扁平上皮癌のmiR-132-5pの発現を抑制し、Akt/PRAS40/mTOR経路を介して運動・浸潤能を亢進させる2020
Author(s)
狛 雄一朗, 藤川 正隆, 佐藤 経雄, 藤田 知樹, 北村 優, 児玉 貴之, 清水 将来, 谷川 航平, 坂本 浩輝, 西尾 真理, 重岡 学, 横崎 宏
Organizer
第79回日本癌学会学術総会
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[Presentation] 腫瘍関連マクロファージ由来のCCL1はCCR8を介して食道扁平上皮癌の運動能・浸潤能を亢進させる2020
Author(s)
藤川 正隆, 佐藤 経雄, 藤田 知樹, 北村 優, 児玉 貴之, 清水 将来, 谷川 航平, 坂本 浩輝, 西尾 真理, 重岡 学, 狛 雄一朗, 横崎 宏
Organizer
第79回日本癌学会学術総会
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[Presentation] 食道扁平上皮癌の発癌初期段階における癌関連線維芽細胞の解析2020
Author(s)
藤田 知樹, 狛 雄一朗, 佐藤 経雄, 北村 優, 児玉 貴之, 谷川 航平, 清水 将来, 坂本 浩輝, 藤川 正隆, 西尾 真理, 重岡 学, 横崎 宏
Organizer
第79回日本癌学会学術総会
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[Presentation] 食道扁平上皮癌微小環境における癌関連線維芽細胞で高発現するMT2Aの機能解析2020
Author(s)
清水 将来, 坂本 浩輝, 佐藤 経雄, 藤田 知樹, 北村 優, 児玉 貴之, 谷川 航平, 藤川 正隆, 西尾 真理, 重岡 学, 狛 雄一朗, 横崎 宏
Organizer
第79回日本癌学会学術総会
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[Presentation] 癌関連線維芽細胞はPAI-1を分泌することで食道扁平上皮癌細胞とマクロファージの遊走能および浸潤能を促進する2020
Author(s)
坂本 浩輝, 佐藤 経雄, 藤田 知樹, 北村 優, 谷川 航平, 清水 将来, 児玉 貴之, 藤川 正隆, 市原 有美, 西尾 真理, 重岡 学, 狛 雄一朗, 横崎 宏
Organizer
第79回日本癌学会学術総会
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[Presentation] 腫瘍関連マクロファージはCCL3-CCR5系を介して食道扁平上皮癌の遊走能と浸潤能を亢進する2020
Author(s)
児玉 貴之, 佐藤 経雄, 藤田 知樹, 北村 優, 谷川 航平, 清水 将来, 坂本 浩輝, 藤川 正隆, 西尾 真理, 重岡 学, 狛 雄一朗, 横崎 宏
Organizer
第79回日本癌学会学術総会
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[Presentation] 腫瘍関連マクロファージ由来のCCL1はCCR8を介して食道扁平上皮癌の運動能・浸潤能を亢進させる2020
Author(s)
藤川 正隆, 佐藤 経雄, 藤田 知樹, 浦上 聡, 北村 優, 児玉 貴之, 清水 将来, 谷川 航平, 坂本 浩輝, 西尾 真理, 重岡 學, 狛 雄一朗, 掛地 吉弘, 横崎 宏
Organizer
第31回日本消化器癌発生学会
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[Presentation] 癌関連線維芽細胞はPAI-1の分泌を介して食道扁平上皮癌の進展に寄与する2020
Author(s)
坂本 浩輝, 佐藤 経雄, 藤田 知樹, 浦上 聡, 北村 優, 谷川 航平, 清水 将来, 児玉 貴之, 藤川 正隆, 西尾 真理, 重岡 學, 狛 雄一朗, 掛地 吉弘, 横崎 宏
Organizer
第31回日本消化器癌発生学会
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