2020 Fiscal Year Research-status Report
脳腫瘍の不均一性に対する遺伝子解析および人工知能画像解析の統合的検索の開発
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20K07385
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石田 雄介 北海道大学, 医学研究院, 助教 (80649088)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 人体病理 / 病理診断 / 原発性脳腫瘍 / がん遺伝子診断 / 人工知能 / 画像解析 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では脳腫瘍、特に毛様細胞性星細胞腫および多形黄色星細胞腫を中心とした組織像と遺伝子の相関についての研究を進めている。 画像解析については、画像認識機械学習モデルの構築をすすめており、既存の症例について分類機の出力およびsemantic segmentationモデルによる領域の出力を行って最適化を進めている。画像解析機械学習モデルと臨床データとの統合については、その成果の一部を他領域に応用した研究として、第67回日本臨床検査医学会学術集会(2020年11月、盛岡市およびオンライン)にて発表した。また脳原発腫瘍の画像解析と遺伝子解析の統合については、その成果の一部を用いた共著論文がBrain Tumor Pathology誌(IF=2.348)にて掲載された。 本年は特にCOVID-19の感染対策として在宅勤務あるいは研究室の新規研究開始の抑制がされたこともあり、遺伝子解析が未検の既往症例について新規の解析が困難であったため既存の症例につき、先行して解析とモデルの最適化、および在宅勤務などでの研究体制の再構築にともない、オンラインでの研究遂行に必要な基盤の再構築を進めることとなった。 本研究の成果報告については、論文掲載は学会全体としてむしろ活性化しているが、医療関係者へのワクチン接種が開始された2020年度末においてもCOVID-19について収束の見通しが立っておらず、国内外の学会は渡航制限もありオンライン開催が主体となっていることを考慮し、研究最終年の成果発表に向け、引き続きモデル構築およびシステム強化を重点的に実施したうえで、症例の蓄積が再開後には、それらもとりこみ具体的な成果の発表が可能となるよう準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19対策により、本研究費の交付内定後の2020年春以降研究室での新規研究の抑制および大学院生を含む研究者の在宅勤務などで、遺伝子解析や画像解析などが十分に行えていない。画像認識機械学習モデル構築については先行した面もあり、現時点での全体の進捗としては当初の予定よりも遅れているが、先行しているモデルそのほかの基盤構築を有効に活用して、当初の予定の年限での目標達成に向けて研究資源の再配分を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点では、当初の予定とは逆に、既存の症例でのモデル構築と最適化を引き続き優先して進めている。今後、研究室の体制が通常に戻り次第既存の遺伝子未検例あるいは新規症例の解析を追加して全体として当初の年限での目標達成を見込んでいる。なお新規症例についてはCOVID-19対策のため関連病院での症例数が例年の半数程度と大幅に減少しており、症例の蓄積と遺伝子解析については最終年度をまたず先行して終了する可能性も考慮される状況にある。 また、報告については多くの学会がオンライン開催を並行するなど、当初予定していた発表や研究打ち合わせの為の旅費については縮減が見込まれるが、代わりに学会報告や打ち合わせのオンライン対応のほか、研究基盤のうち画像解析機械学習モデルの検討についてはリモートでの研究環境としたため、その構築にはあらたに費用が生じている。 論文発表についてはむしろ研究会全体で活発化しており、本研究も当初予定とは異なる形での報告の可能性について引き続き検討している。
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