2021 Fiscal Year Research-status Report
子宮がん肉腫のS100A4/NMIIシグナルによるがん肉腫幹細胞化機構の解明
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20K07413
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
三枝 信 北里大学, 医学部, 教授 (00265711)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | S100A1 / p53 / MDM2 / 子宮内膜癌細胞 / アポトーシス / 増殖 |
Outline of Annual Research Achievements |
子宮内膜癌細胞で、S100A1の恒常的過剰発現系、ノックダウン細胞の作製し、S100A1の機能解析を行った。子宮内膜癌細胞株において S100A1はMDM2 と相互作用したが、p53 とは相互作用しなかった。S100A1を安定的に過剰発現させた細胞をp53/MDM2相互作用阻害剤であるNutlin-3Aで処理すると、p21waf1やBAXを含むp53標的遺伝子の発現が増加した。S100A1の過剰発現は、細胞の移動を促進したが、遺伝毒性物質であるアドリアマイシンの抗増殖およびプロアポトーシス効果に対して細胞を感作した。S100A1をshRNAでノックダウンすると、これらの表現型が消失した。以上から、S100A1はMDM2との結合を介してp53の機能を制御している可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
子宮内膜癌細胞を用いた分子病理学的検索が順調に進んだため。
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Strategy for Future Research Activity |
子宮内膜癌の臨床検体でS100A1,MDM2, p53発現を検索し、これまでのデータをまとめて、子宮内膜癌でのS100A1/MDM2/p53系の分子機能を明らかにする。
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Causes of Carryover |
実験が比較的順調に進み、予想した金額より低い経費であった。
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Research Products
(1 results)