2020 Fiscal Year Research-status Report
再発DLBCLの遺伝子学的解析、同一患者の初発腫瘍と再発腫瘍を比較する
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20K07416
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
中村 直哉 東海大学, 医学部, 教授 (50227922)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | DLBCL / IGH / FISH / Expression profiling / Recurrence |
Outline of Annual Research Achievements |
経時的に2回以上のリンパ節もしくは腫瘍生検が行われた、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(Diffuse large B-cell lymphoma, DLBCL)を東海大学医学部付属病院病理診断センター診断ファイルから抽出したところ、23症例、46検体を得た。 HE染色切片と病理組織切片を用いた免疫組織化学を行った。次にそれぞれの病理検体(ホルマリン固定パラフィン包埋組織、Formalin-fixed paraffin-embedded tissue, FFPE)の薄切切片からDNAを抽出し、免疫グロブリン重鎖遺伝子(Immunoglobulin heavy chain gene, IGH)のPCR増幅とSanger sequenceに行い、IGH可変領域(IGHV)およびIGH-CDR3領域の解析を行い、経時的に行われたDLBCLのB細胞クローンが同一か(真のDLBCL再発)、異なるか(真の再発ではない新規DLBCL発生)を決定できた。 今後、MYC, BCL2, BCL6遺伝子についてのFISH解析やFFPEからRNAを抽出し、網羅的な発現解析(Gene expression profiling, GEP)を行い、DLBCL再発時の腫瘍形質の変化、また、新規DLBCLとしての再発DLBCLについて、腫瘍細胞の形質や微小環境を解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初発、再発時のDLBCLのクローン決定が終了したので、2年目に腫瘍細胞の遺伝子学的な形質を解析する仕事に進むことが可能であり、おおむね順調といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目に腫瘍細胞の遺伝子学的な形質を解析する仕事に進む。FISH法により転座解析、expression profilingにより、それぞれの腫瘍の形質を解析、比較する。研究計画の変更はない。
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Causes of Carryover |
Gene expression profilingを行うための遺伝子解析キットの購入が、令和2年度から令和3年度にずれ込んだため、次年度使用額が生じた。 次年度使用額と令和3年度分を合わせた2,239,894円について、遺伝子解析キット(2,000,000円)、追加免疫組織化学キット(239,894円)として使用する計画である。
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