2022 Fiscal Year Annual Research Report
Biomarkers for predicting response to immune checkpoint inhibitor therapy in malignant melanoma.
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20K07449
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
星野 昭芳 北里大学, 医学部, 講師 (00392382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村雲 芳樹 北里大学, 医学部, 教授 (40324438)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 免疫チェックポイント阻害薬 / 腫瘍遺伝子変異量 / 悪性黒色腫 / 治療効果予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) は、メラノーマ治療の効果的な第一選択療法である。ICI治療はひとたび奏功すれば極めて有効な治療法ではあるが、その効果を示す患者は限られており、最新の研究成果でも約36%程度に留まると報告されている。ICI有効性の評価法として、腫瘍変異負荷(TMB)蓄積解析の有効性が証明されているが、患者遺伝子解析を要するため検査は非常に高価かつ時間が掛かるのが現状であり、したがってICI治療開始前にその効果を事前予測可能な安価かつ簡便なバイオマーカーが必要とされている。 本研究では、メラノーマ患者を①ICI治療奏功群、②治療不応群2群に分け、メラノーマの初回診断時に採取された生検検体のホルマリン固定パラフィン包埋組織病理切片 (FFPE) を検討対象として、in situ hybridization 法(ISH) によって、REV7/MAD2L2発現を後方視的に分析した。副次評価項目としては、ICI有効性と腫瘍変異負荷(TMB)の蓄積とには相関関係は十分に確立されているため、REV7/MAD2L2発現とTMB蓄積の相関性についても併せて評価した。 結果、①ICI治療奏功群では高いMAD2L2 ISH発現量を示す症例が含まれた。②ICI治療不応例の症例すべてではMAD2L2 ISHの発現は微量または非検出であった。③ICI治療奏功群のうち高いMAD2L2 ISH発現量を示す症例において、全例ではないが高度にTMBが蓄積した症例が含まれた。これら結果から腫瘍におけるREV7/MAD2L2高発現が、TMB蓄積に関与している可能性が高いと結論付けた。 本研究の結果から、ISHによるFFPEを使用したREV7/MAD2L2発現量の事前検出は、ICI治療開始前にその治療効果を事前予測するための、安価簡便かつ汎用性の高い有益なバイオマーカーになり得ることを提案する。
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Research Products
(4 results)