2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation and therapeutic application of a novel metastasis-suppressing niche independent of anti-tumor immunity and NK cells
Project/Area Number |
20K07592
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
弓本 佳苗 九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員 (30596838)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | がん転移ニッチ |
Outline of Annual Research Achievements |
原発がんは転移する前に液性因子を介して転移先の臓器に影響し、骨髄由来細胞を中心とした“前転移(促進)ニッチ”を形成すると言われてきた。しかし、申請者らが前転移(促進)ニッチの根拠となる実験を、先行論文に倣い全く同じ細胞・実験系で再現しようとしたところ、予期せぬことに先行研究の再現は取れず、逆に原発がんの存在ががん転移を劇的に抑制していることを発見した。 どのような細胞ががんニッチに集積しているかを解析するためがんニッチ細胞を様々な細胞表面タンパク質の抗体で染色したところ、とある細胞表面タンパク質が優位にがんニッチに集積することを発見した。この細胞表面タンパク質を持つ細胞を回収し、scRNAseq解析を行ったところ、細胞表面タンパク質を持つ細胞群の中においてさらに特殊な細胞群ががん抑制ニッチについて減少していることを発見した。現在はこの特殊な細胞群の減少が真に転移抑制に働くのか、検証を進めている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通り、昨年度はscRNAseq解析を行い、転移抑制に重要と思われる細胞群を発見することができた。現在までのプロファイルによれば、とても興味深い細胞マーカーを所有しており、今後の解析が期待できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度は、予定通り新規同定細胞群のvalidation studyをおこなうことを計画している。
|