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2021 Fiscal Year Research-status Report

Identification for oncogenic target and establishment of novel therapy for refractory leukemia or neuroblastoma

Research Project

Project/Area Number 20K07693
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

樋渡 光輝  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40597126)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords神経芽腫 / TENM3-ALK融合遺伝子 / ALKチロシンキナーゼ / 造腫瘍性 / ALK阻害剤
Outline of Annual Research Achievements

神経芽腫において、ALK遺伝子の過剰発現を認める患者腫瘍検体から新規TENM 3-ALK融合遺伝子を見出した.
TENM3-ALK融合遺伝子の機能解析を行うため、この融合遺伝子の全長をベクターに組み込みNIH3T3細胞に発現させ多細胞株を作成した。この細胞株はALK遺伝子のリン酸化を認め、ALKの下流にあるSTAT3, AKT, ERKのリン酸化を誘導しており、細胞の不死化を起こしていることを突き止めた。また、この細胞株を免疫不全マウス(NOGマウス)に移植したところ、10日ごろに可視化できるほどの腫瘍を形成し、TENM3-ALKは造腫瘍性を持つことが示された。さらにこれらの腫瘍形成しているマウスにALK阻害剤を投与したとこと、腫瘍は劇的に縮小し、TENM3-ALK融合遺伝子を認める腫瘍の治療にALK阻害剤が有用であることが示された。
今後の研究計画はALK阻害剤がどのようなメカニズムで効果を示すのかを解明すれば、治療効果の予測につながる。またTENM3-ALKの細胞局在による考察により、どのようなメカニズムで腫瘍発生しているのか、それにより、核内をターゲットにした治療なのか、細胞質内での蛋白輸送をターゲットにした治療が有効なのかということが解明されるので、ALK転座関連遺伝子を認める肺癌や悪性リンパ腫など様々な腫瘍の治療開発に応用が期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

神経芽腫において新しいメカニズムで腫瘍が発生することを示した。
これまで神経芽腫ではALKのチロシンキナーゼドメインの遺伝子変異によりALK恒常的活性化を起こして腫瘍発生に関わっていることが示されたが、染色体転座によって腫瘍が発生していることを示した研究は世界で本研究が初めてである。
さらにALK阻害剤が有効であることが示され、今後の治療法の開発に画期的な考え方を本研究では示している。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究計画はALK阻害剤がどのようなメカニズムで効果を示すのかを解明すれば、治療効果の予測につながる。またTENM3-ALKの細胞局在による考察により、どのようなメカニズムで腫瘍発生しているのか、それにより、核内をターゲットにした治療なのか、細胞質内での蛋白輸送をターゲットにした治療が有効なのかということが解明されるので、ALK転座関連遺伝子を認める肺癌や悪性リンパ腫など様々な腫瘍の治療開発に応用が期待される。

Causes of Carryover

金額のかかる実験が多くなく、得られたデータ解析のみだったので、使用金額が少なかったが、本年度はこれらのデータをもとに実験計画を立て使用する見込みである。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Novel TENM3-ALK fusion is an alternate mechanism for ALK activation in neuroblastoma2022

    • Author(s)
      Mitsuteru Hiwatari1, 2, 3, Masafumi Seki1, Ryosuke Matsuno4, Kenichi Yoshida5, Takeshi Nagasawa1, Aiko Sato-Otsubo1, Shohei Yamamoto6, Motohiro Kato1, Kentaro Watanabe1, Masahiro Sekiguchi1, Satoru Miyano7, Seishi Ogawa5, 8, 9, and Junko Takita10
    • Journal Title

      Oncogene

      Volume: - Pages: -

    • DOI

      10.1038/s41388-022-02301-1

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2022-12-28  

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