2020 Fiscal Year Research-status Report
光遺伝学を用いた慢性の痒み成立機序へのヘモキニン-1の関与についての研究
Project/Area Number |
20K07760
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
船橋 英樹 宮崎大学, 医学部, 講師 (10404435)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | itch / amygdala / CeA / PBN / c-Fos / optogenetics |
Outline of Annual Research Achievements |
辺縁系は感情や記憶に大きな役割を果たす辺縁系の一部であるが、かゆみや痛みを滅衰させることが近年の研究で分かっている。まず初年度は光遺伝学により、扁桃体の中心核(CeA)と傍小脳脚核(PBN)経路のプレダイノルフィン神経の投射を制御し、ヒスタミンやクロロキンによって引き起こされるひっかき行動を抑制する結果を得た。また、高架式十字迷路やオープンフィールド試験により、不安行動に影響を与えることなく、熱あるいは機械的疼痛の閾値を減少させた。これらの結果は、かゆみと痛みの調節における扁桃体中央部から上腕傍核への運動失調性投射の重要性を強調する結果であり、2021年1月12日の北米神経学会(オンライン開催)に”Role of PBN projecting CeApdyn amygdala neurons in nociception”というタイトルで発表し、現在英文雑誌に投稿準備中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光遺伝学を用いて扁桃体のプレダイノルフィン神経を制御してデータを集積するなど、科研費のテーマのための技術の習得を終えており、順調といえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでの国際学会発表と論文作成のノウハウを生かし、ヘモキニン-1に焦点を当てて実験を遂行することが必要であり、計画通りに遂行している。
|
Causes of Carryover |
世界的なコロナ禍のため、出張や実験が思うように進捗しなかった。
|
Research Products
(1 results)