2022 Fiscal Year Annual Research Report
アセチルコリン受容体部位特異的自己抗体産生による重症筋無力症モデルマウスの作成
Project/Area Number |
20K07766
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
紺野 晋吾 東邦大学, 医学部, 准教授 (50459765)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 実験的重症筋無力症モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
われわれは、実験的重症筋無力症モデル動物を作成するために、アセチルコリンレセプターαサブユニット1の主要免疫原性領域立体構造を模した人工ペプチドをもちいてマウスに免疫を行った。本年度の研究では、昨年使用したペプチドと異なる構造を持つペプチド(KKCDVRLRWNPADYGGIKKCの環状ペプチド、 酢酸塩置換,KLHコンジュゲート)を使用し、免疫効果を比較した。また、昨年度、使用されていたコンプリートフロイントアジュバントではなく、Titer Max goldを用いた。結果として昨年度のペプチド抗原と比較して、より効果的な免疫を行うことが出来た。合計4回の免疫後、マウスの血清中には、抗ペプチド抗体が産生されていることをELISA法で確認できた。この抗体は、アセチルコリンレセプターαサブユニット1のリコンビナントプロテインとも反応することもELISA法で確認できた。また、血清内IgG抗体の各サブクラスはIgG1、IgG2b、 IgG2c、 IgG3が産生されていることが確認された。IgG2cは、免疫応答の中で重要な役割を果たすサブクラスの一つであり、補体介在性の組織傷害に関与することが考えられているが、免疫後の腓腹筋中にも、IgG2cが増加していることが確認された。現在、腓腹筋中のアセチルコリンレセプターαサブユニット1とIgG2cの局在を組織学的に検討している。組織学的な検査は、免疫応答がどのように進行しているかを明らかにできると考えている。
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