2023 Fiscal Year Research-status Report
2型糖尿病患者の心血管イベント防止を目指した新規コントロール基準の作成
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20K07794
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
坂本 昌也 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学三田病院, 教授 (40419742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 正子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50373395)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | HbA1c値変動 / 2型糖尿病 / 予測値 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、HbA1c値の変動は糖尿病合併症と関連がある事が報告されていた。しかし、それらの変動は1年に2回など極めて測定回数の少ないものや、介入試験の途中経過を含んだデータでの解析であった。我々は既にHbA1c値に季節変動があることを報告してる事から、年に2回程度の測定では、真のHbA1c値変動を反映していないと考えている。そこで今回我々はHbA1c値を年の4回以上測定されている患者約5000人を対象にHbA1c値の変動を検証した。
今回新規にそれらの変動を使用して予後と関係があるか否かを検討するにあたり、それらのデータからSASを用いてHbA1cの予測値並びに予測グラフを新規に作成し、別の患者集団でその予測値と実際が近しいか否かを検証した。今回対象患者をHbA1c別に①HbA1c 6.5%以下②HbA1c 6.5%~7.5%未満③HbA1c7.5%以上の3群に分けた。結果③ではやや予測値とはずれている場合もあったが、①②群においてはかなり精度の高い検討が出来る事が分かった。 今後の課題として③群をさらにHbA1cの高い群とそうでない群に分けて検討をし制度を高める事。さらには使用している薬剤別、並びに高血圧、脂質異常症の有無があるか否かなどによっても群別をして、さらに予測精度の高いものとしたい。現在preriminariではあるが、これらの予測値を利用して、HbA1c値変動の大きい群では糖尿病性腎症の進行が速い可能性を見出している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
HbA1c値変動の精度を検証するための人数設定が十分でなく、新たに臨床研究を立ち上げ、人数の多いものに設定をしなおした。また今回共同研究者が一部退職したことや、新規に参入したものがおり、様ざまな研究者の意見を取り入れて、一部研究内容を変更したことにより意見の統一に時間がかかったことが上げられる。一方で研究内容の一部は海外学会で発表予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
新規に立ち上がった研究内容はその検証も順調である。現在はHbA1c値変動と糖尿病性腎症並びに、糖尿病網膜症といった、糖尿病に合併する細小血管障害との研究を進める予定である。残り1年で論文化可能なる、2研究に焦点を絞って進める予定である。
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Causes of Carryover |
研究が遅れていたため、次年度まだ最終年として延長をした。
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