2023 Fiscal Year Research-status Report
炎症性腸疾患における新規粘膜関連細菌叢検出法を用いた腸粘膜炎症プロファイルの作成
Project/Area Number |
20K07801
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 正直 名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (60467321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 隆 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10378052)
山村 健史 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10709091)
川嶋 啓揮 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (20378045)
藤城 光弘 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (70396745) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 潰瘍性大腸炎 / RNAシークエンス / 神経伝達物質 / 腸粘液 |
Outline of Annual Research Achievements |
潰瘍性大腸炎(UC)患者から、大腸内視鏡検査中にブラシカテーテルと生検鉗子を用いて、寛解または活動性UCを示す部位の大腸から粘液および粘膜サンプルを採取した。活動部位と寛解部位の粘液サンプルから各因子のRNA発現量を比較した。更に有意にアップレギュレートされた神経ペプチドのRNAおよびタンパク質発現レベルについて解析した。 結果として、UCに関連する神経ペプチドのうち、前年の腸粘液RNAシークエンスの結果、ボルケーノプロットにより、寛解部では因子Xと因子Yの発現が有意に上昇し、炎症部では5因子の発現が有意に上昇していることがわかった。 粘液中の因子XのmRNAおよび蛋白発現レベルは、寛解部で有意に上昇した。逆に、炎症部位では粘膜中の因子X発現が増加していた。フローサイトメトリーにより、寛解部における因子X陽性細胞の蛍光強度は、粘膜よりも粘液で高かった。これらの再現性を調べるため、UC患者のモニタリング大腸内視鏡時に、直腸において同じ部位から腸粘液と生検組織を採取し、因子Xと因子Yの発現を解析したところ、因子Xについては再現性を示すことができたため、論文作成し投稿した。査読が為されて追加実験の必要があったため、更に寛解期におけるUC患者の大腸内視鏡時に大腸の各所から腸粘膜と腸粘液を採取し、フローサイトメトリー、mRNA発現量の解析を行い更なる詳細解析を遂行すると共に腸粘液と腸粘膜の間で起こっているUC発症に関わる現象についてサマリとなるシェーマを作成している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
論文投稿後、査読によりmRNA発現量の追加解析が必要となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度と考え、mRNA発現量の追加解析を進める。研究計画の変更は無い。
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Causes of Carryover |
本研究論文投稿時に追加解析が必要となり、追加のブラシ鉗子、試薬、抗体に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)