2022 Fiscal Year Annual Research Report
伝統薬物成分、合成成分の発癌と癌増殖に及ぼす免疫機能活性化・制御と環境制御作用
Project/Area Number |
20K07804
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
木村 善行 大阪医科薬科大学, 薬学部, その他 (20294796)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 癌 / 伝統薬物成分 / 薬理学 / 生理活性 / 免疫機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 伝統薬「山梔子」中の主成分Geniposide のAzoxymethane(AOM)およびDextran Sulfate Sodium(DSS) 誘発大腸癌の増殖抑制は、STAT3のリン酸化(活性化)抑制を介したCOX-2およびTOX/TOX2(CD8+T細胞の疲弊)の発現抑制によるサイトカイン類(IL-1β、IL-10)、MCP-1の抑制によることを明らかにした。(International Immunopharmacology 118: 110077, 2023) 2) Galloyltannin関連化合物AcertanninはDDS誘発炎症性大腸炎(IBD)を大腸中のTNF-αおよびIL-23発現抑制を介していることを明らかにした。(Planta Medica 89: 1-8, 2023) 3) AcertanninによるAOMおよびDSS]誘発大腸癌の発生・増殖の抑制は、STAT3のリン酸化(活性化)抑制を介したCOX-2およびTOX/TOX2(CD8+T細胞の疲弊)の発現抑制によるサイトカイン類(IL-1β、IL-10)、MCP-1の抑制によることを明らかにした。(European Journal of Pharmacology 947: 175680, 2023) 上記の研究実績に加えて、研究期間中には、Resvertrolに代表されるStilbenen類化合物およびFlavonoid 類の2種類のFlavanone類のAOMおよびDSS誘発による大腸癌の発生・増殖の抑制することを見出している(令和2年~3年度に報告)。このように、大腸癌の発生が増加している環境下での、伝統薬物から単離した成分は、大腸癌治療薬開発の候補化合物となる可能性を秘めている。
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Research Products
(3 results)