2020 Fiscal Year Annual Research Report
Deep learningを用いたせん妄発症高リスク群予測モデルの構築
Project/Area Number |
20K07814
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
佐野 史典 川崎医科大学, 医学部, 講師 (60435013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永坂 岳司 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30452569)
岡脇 誠 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40509254)
谷岡 洋亮 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40775491)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | せん妄 / DNAメチル化 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、臨床腫瘍科入院患者を対象に、入棟時及びせん妄発症時血液中PBCのpro-inflammatory cytokine genes(TNF-alpha, IL-6)promoter領域CpG sitesのメチル化の定量、血液中炎症性サイトカイン量、FACSによる血液中単核球分類比率を行い、CRP、電解質等の血液検査データや投与薬剤等の臨床情報と併せて「せん妄」を発症前の段階で予測する「せん妄発症高リスク患者予測モデル」の構築を試みた研究である。2020年2月~2021年3月までの検討結果について報告する。症例は34例。年齢中央値は73歳(53~92歳)。性別は女性17例、男性17例。疾患は、悪性中皮腫1例、胃GIST1例、胃癌5例、肝癌3例、原発不明癌1例、子宮頸癌1例、下咽頭癌1例、食道癌2例、腎臓癌1例、膵臓癌4例、前立腺癌3例、大腸癌6例、胆管癌1例、肺癌2例、卵巣癌1例、悪性リンパ腫1例であった。承諾時PPIの中央値は4.5点、せん妄出現が有ったのは13例、無かったのは21例。せん妄あり症例13例の検討では、年齢中央値が71歳、性別は女性5例男性8例、承諾時PPI中央値は4.5点であった。せん妄有無について、ノンパラメトリック検定で評価した。承諾時PPIの有意差 P値0.844、承諾時WBCの有意差P値0.506、承諾時LDHの有意差P値0.296、承諾時CRPの有意差P値 0.381、承諾時ALBの有意差P値0.155、承諾時Crnの有意差P値0.381、承諾時Bilの有意差 P値0.692、ステロイドの有無の関連の有意差 P値0.428であり、PPI、WBC、LDH、CRP、ALB、Crn、Bil、ステロイドの有無では有意差を認めることはなかった。 今後は、入棟時及びせん妄発症時血液中PBCのpro-inflammatory cytokine genes(TNF-alpha, IL-6)promoter領域CpG sitesのメチル化の定量、血液中炎症性サイトカイン量、Fluorescence-Activated Cell Sorting(FACS)による血液中単核球分類比率を測定し検討していく予定である。
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