2022 Fiscal Year Research-status Report
タコツボ型心筋症の発症機構の解明―心筋微量元素動態分析と超微形態学的研究
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20K07838
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Research Institution | Osaka Health Science University |
Principal Investigator |
藤岡 重和 大阪保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (20319528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺崎 文生 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (20236988)
宗宮 浩一 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤講師 (20319544)
早崎 華 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (90257866)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 心筋症 / ストレス / 微量元素 |
Outline of Annual Research Achievements |
タコツボ型心筋症は1990年代にわが国で疾患概念が確立され、現在では国際的に広く認識された心病態である。精神的ストレス、身体的ストレスが誘因となり、急性心筋梗塞に酷似した胸痛と心電図変化で発症するが、本症の発症機構は未だ不明である。我々はタコツボ型心筋症の発症機序解明のためモデル心筋を作製し、細胞内微量元素動態に関する研究、及び電子顕微鏡を用いた超微形態学的研究を進めている。2020年度は、大型放射光施設 (SPring-8)X線蛍光分析装置の利用により、モデル心筋細胞内の微量元素を200 nmステップで測定した。本年度は、SPring-8で実施した実験結果をまとめ、単一心筋細胞における微量元素動態に関する論文を作成した。また、2021年度は、確立していたタコツボ型心筋症モデル心筋の作製ができず、心筋細胞内小器官の構造変化等は網羅的に検索できなかった。本年度は、モデル心筋作成の全課程を検証し、本症モデル心筋を再作成した。そして、電子顕微鏡を用いた超微形態学的検索により心筋細胞内小器官の構造変化を特定して、タコツボ型心筋症発症機序の解明を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は、タコツボ型心筋症モデル心筋作成の全課程検証と、モデル心筋再作製に予想以上の時間を要した。そのため電子顕微鏡を用いた心筋細胞内小器官の構造変化等は網羅的に検索できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、タコツボ型心筋症の発症機序の解明のため、透過電顕、走査電顕、免疫電顕を用いた超微形態学的研究をさらに進め、結果を国際学会、国際学術誌に発表する。
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Causes of Carryover |
本年度、超微形態学的研究のための消耗品支出が少なかった。当該研究経費は、次年度の透過電顕、走査電顕、免疫電顕による超微形態学的研究のための消耗品購入に充当する。
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[Journal Article] Features and outcomes of histologically proven myocarditis with fulminant presentation.2022
Author(s)
Kanaoka K, Onoue K, Terasaki S, Nakano T, Nakai M, Sumita Y, Hatakeyama K, Terasaki F, Kawakami R, Iwanaga Y, Miyamoto Y, Saito Y.
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Journal Title
Circulation
Volume: 146(19)
Pages: 1425-1433
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Sex-related differences in the prognosis of patients with cardiac sarcoidosis treated with cardiac resynchronization therapy.2022
Author(s)
Nakasuka K, Ishibashi K, Hattori Y, Mori K, Nakajima K, Nagayama T, Kamakura T, Wada M, Inoue Y, Miyamoto K, Nagase S, Noda T, Aiba T, Takaya Y, Isobe M, Terasaki F, Ohte N, Kusano K.
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Journal Title
Heart Rhythm
Volume: 19(7)
Pages: 1133-1140
DOI
Peer Reviewed
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