2022 Fiscal Year Research-status Report
Pathomechanism of cerebral small vessel disease due to intracolonal bactriome
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20K07872
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
渡辺 明子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (90828881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 裕二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00305575)
井上 亮 摂南大学, 農学部, 教授 (70443926)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | CADASIL / 腸内細菌叢 / 脳梗塞 / 短鎖脂肪酸 / 腐敗産物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではCADASIL患者での腸内細菌叢の研究を突破口に一般人口でも頻度の高い脳小血管病の発症機序に迫ることを目的としている。昨年度はCADASIL患者群23例、対照群11例から研究協力の同意を得て、便検体(腸内細菌叢解析用および代謝産物解析用)の収集およびBDHQアンケートによる栄養調査を行った。 BDHQアンケートの栄養調査では、CADASIL患者群とコントロール群、さらにCADASIL患者群で脳梗塞発症群と非発症群での食品摂取や栄養素摂取での差がないかを検討した。CADASIL患者群の中で脳梗塞発症群は非発症群と比較して脂肪酸摂取が多い可能性が示唆された。 また、回収した便検体は委託解析を行い、腸内細菌叢のメタゲノムデータを取得した。当該年度は共同研究者とともに解析作業を行い、CADASIL患者群とコントロール群、またCADASIL患者群で脳梗塞発症群と非発症群でのα多様性、β多様性や腸内細菌の組成の差を検討しているところである。 さらに、便検体中の短鎖脂肪酸とアンモニアについても検討を行い、脳梗塞の発症に関連するかどうかを検討した。 今後も便検体の腐敗産物、pHの測定を追加してく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年からのCOVID19 感染症により、外来患者さんの受診控えがあり、当初の研究概要説明、同意取得、便検体回収に時間がかかり、解析に取り掛かることが遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も腸内細菌叢メタゲノムデータの解析を進めて、CADASILにおける脳梗塞発症の関連する因子の検討を行っていく。また、便検体の代謝産物、短鎖脂肪酸、腐敗産物の解析を加えることにより、脳梗塞発症における腸内細菌叢の機能的な影響の解明を計画している。
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Causes of Carryover |
学会をWEBで参加することが多く、現地開催の学会に行く頻度が予定より少なかったため旅費の使用が少なかった。 また腸内細菌叢、代謝産物の解析の時期がずれたために次年度使用額が生じている。
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