2022 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病iPS細胞を用いた老化脳環境モデル作製と病態解明
Project/Area Number |
20K07873
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
石川 景一 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (90733973)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / iPS細胞 / ドパミン神経 / アストロサイト |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病は主に中脳のドパミン神経が進行性に脱落する疾患であり、老化は最大の発症要因の1つである。近年ドパミン神経脱落の原因に、神経細胞維持等の機能に関わるアストロサイトやオリゴデンドロサイトといったグリア細胞の関与が指摘されている。本研究はiPS細胞から誘導したドパミン神経細胞とグリア細胞のひとつであるアストロサイトに老化促進化合物を用いて老化モデル細胞を作製し、さらにドパミン神経とアストロサイトを共培養することで、パーキンソン病の発症要因にグリア細胞の老化が如何に関わっているかを解明することを目的としている。 これまでの成果として、iPS細胞からそれぞれ誘導したドパミン神経とアストロサイトの共培養条件を決定し、アストロサイト存在下でのドパミン神経活動などの変化をin vitroで検討し、神経活動活性化発化や神経細胞保護効果を確認することができた。さらに老化促進化合物使用条件下での培養により、それを用いないことと比べて、遺伝性パーキンソン病由来のドパミン神経細胞の異常が増強されることを見いだし、特にパーキンソン病原因タンパク質であるαシヌクレインが蓄積する遺伝性パーキンソン病由来ドパミン神経において早期からαシヌクレイン蓄積と神経細胞死を認めることが確認できた。このことから、老化促進化合物の作用機序がパーキンソン病病態に強く関わることを示しており、この経路への介入により発症予防や治療薬としてのターゲットとなる可能性を見いだすことができた。
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[Journal Article] Autophagy promotes cell survival by maintaining NAD levels2022
Author(s)
Kataura Tetsushi、Sedlackova Lucia、Otten Elsje G.、Kumari Ruchika、Shapira David、Scialo Filippo、Stefanatos Rhoda、Ishikawa Kei-ichi、Kelly George、Seranova Elena、Sun Congxin、Maetzel Dorothea、Kenneth Niall、Trushin Sergey、Zhang Tong、Trushina Eugenia、Bascom Charles C.、Tasseff Ryan、et al.
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Journal Title
Developmental Cell
Volume: 57
Pages: 2584~2598.e11
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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