2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation for pathomechanisms of amyotrophic lateral sclerosis using genetically modified models.
Project/Area Number |
20K07887
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
丸山 博文 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (90304443)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | オプチニューリン / 筋萎縮性側索硬化症 / モデル動物 |
Outline of Annual Research Achievements |
オプチニューリンをノックアウトしたモデル動物において、3ヶ月齢から前角細胞が継続的に減少し、さらにCHMP2B (charged multivesicular body protein 2B)陽性のオートファジー様空胞形成を認め、8ヶ月以降では細胞質にTDP-43(TAR DNA-binding protein of 43kDa)陽性凝集体が出現することを明らかにした。さらに坐骨神経では大径線維が減少、小径線維が増加し軸索変性をきたしていた。オプチニューリンノックアウトマウスは筋萎縮性側索硬化症 (ALS: amyotrophic lateral sclerosis)のモデルマウスとして使用可能であることを明らかにした。 脱神経したマウス筋細胞においてオプチニューリンのタンパク質・mRNA発現が増加し、オプチニューリンをノックアダウンすると細胞分化が阻害された。これらはオプチニューリンは筋の分化に関与していることを示している。 ALS患者骨格筋の検討で、患者では発症早期から骨格筋内にある筋内神経束にTDP-43が異常に蓄積することを見出した。まず病理解剖でALSと診断されている症例では全例でTDP-43の蓄積を認めた。次に筋生検症例では、ALS診断基準を満たさない時期においてもTDP-43は蓄積していた。一方非ALS症例では蓄積を認めなかった。 ALS症例のオプチニューリン変異を導入したマウスにおいて、臨床的な評価ではWild typeと有意な差を認めなかった。 オプチニューリンとALSの他の原因遺伝子であるTDP-43 遺伝子のダブル操作マウスの検討では、生存曲線・筋力・体重といった評価ではTDP-43の影響は認めたが相乗効果は認めなかった。ダブル操作マウスの筋肉を免疫染色で病理学的に検討すると、ALS原因遺伝子タンパク質が一部蓄積していることを見出した。
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Research Products
(8 results)