2020 Fiscal Year Research-status Report
Aim to identify a novel gene related to familial Parkinson's disease
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20K07893
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
西岡 健弥 順天堂大学, 医学部, 准教授 (40348933)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 家族性パーキンソン病 / 遺伝子 / 全ゲノムシーケンス |
Outline of Annual Research Achievements |
家族性パーキンソン病に着目して,新規の原因遺伝子の単離を目指す.今回我々は,同一家系内の発症者が濃厚な一家系に注目し,同一家系内3名の発症者に対して,全エクソンシーケンスを施行した.フィルターの条件として,nonsynonymous exonic variant, heterozygous variant, 3名の発症者に共通して持つものとした.これにより,60種類の候補遺伝子を同定した.その後,これら60種類の候補遺伝子について,ion Torrent systemを用いて解析パネルを作成し,既知の遺伝子変異を持たない144名の常染色体優性パーキンソン病に対してスクリーニングを行った(*).このスクリーニング解析の除外条件としては,publicのデータベースにて0.002以上,144名中4名以上の検出,coverage 30未満とした.これにて144名の中から,1名だけ検出できたrare variantとして,7つの遺伝子(SKI, TLADO1, AP2A2, FSD1, FBLN2, SLC22A3,XXXX(仮名))が候補として上がった.このうち,pubmedで検索し調査したところ,XXXX,FSD1のみが既知の疾患との関連のない,現在まで報告のない遺伝子であった.これらのことから,この2つを重要な候補遺伝子として捉えた.それぞれの遺伝子に対して,サンガーシーケンスを429名のPD群に対して施行した.その結果,FSD1からは7名から7つのrare variantを検出し,XXXXからは,4名,4つのrare variantを検出した.Segregation studyを施行したところ,FSD1からはsegregationが認められず,原因遺伝子としては考えられなかった.このため現時点ではXXXXがもっとも重要な病的遺伝子として考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
XXXXからは4つの異なるvariantを同定したが,いずれもsegregation studyができる家系がいなかった.このため,XXXXの抗体を用いて,当研究室にあるパーキンソン病脳とコントロールとなる脳を用いて,前頭葉皮質に対して染色を行ったところ,両群で明らかな差は認められなかった.台湾の共同研究者に依頼をし,家族性PD 240例,コントロール179例に対してフルエクソンのスクリーニング解析を行って頂いたが,PD群に17例,コントロール群で15例同定され,統計学的な優位差は認められなかった.ルクセンブルクの共同研究者に同様の解析を依頼したが,ヨーロッパ家系の集団においても,有意差を認めなかった.上記に説明の通り,重要な病的候補遺伝子であるXXXXの,遺伝学的,機能解析の証明に時間を取られている.しかし,複数の手法を用いながら,解析をする手段は見えてきており,今年度も引き続き解析を行っていく.
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Strategy for Future Research Activity |
現時点では一見negativeなデータが続いてはいるが,そもそもXXXX(仮名)は,Genome wide association studyのメタ解析では検出されない程の,おそらく頻度的には極めて稀な遺伝子であり,また既報の家族性パーキンソン病の原因遺伝子においても,CHCHD2のように日本でおいてのみ同定され,海外では同定されないものもある.よって,その病原性を証明するために,さらに解析の幅を広げる必要があると考えている.具体的には,病理染色の部位を増やす,病理の検体数を増やす,(*)に戻り,144名の集団から,さらに数を母集団の数を増やして,XXXXの頻度のreliabilityを上げ,さらに遺伝子変異が出てきた新規の家系については,segregation studyを施行できる可能性がある.これらを今後追加で行う予定である. また現在,上記のwhole exome sequencingのデータだけでなく,より多角的に変異の解析を行うことを目的とし,whole genome sequencingの解析を開始している.これらのより大きいデータを基盤とした解析で,さらなる病的遺伝子の追求を引き続き行っていく.
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Meta-iodobenzylguanidine myocardial scintigraphy in Perry disease2021
Author(s)
Mishima T, Fujioka S, Nishioka K, Li Y, Sato K, Houzen H, Yabe I, Shiomi K, Eriguchi M, Hara H, Hattori N, Tsuboi Y.
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Journal Title
Parkinsonism and related disorders
Volume: In press
Pages: In press
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Pathological findings in a patient with alpha-synuclein p.A53T and familial Parkinson's disease2020
Author(s)
Nishioka K, Hashizume Y, Takanashi M, Daida K, Li Y, Yoshino H, Tambasco N, Prontera P, Hattori Y, Ueda A, Watanabe H, Hattori N.
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Journal Title
Parkinsonism and related disorders
Volume: In press
Pages: In press
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Mitochondrial UQCRC1 mutations cause autosomal dominant parkinsonism with polyneuropath2020
Author(s)
Lin CH, Tsai PI, Lin HY, Hattori N, Funayama M, Jeon B, Sato K, Abe K, Mukai Y, Takahashi Y, Li Y, Nishioka K, Yoshino H, Daida K, Chen ML, Cheng J, Huang CY, SR T, Wu YS, Lai HJ, Tsai HH, Yen RF, Lee NC, Lo WC, Hung YC, Chan CC, Ke YC, Chao CC, Hsieh ST, Farrer M, Wu RM
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Journal Title
Brain
Volume: 143(11)
Pages: 3352-3373
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Clinical characterization of patients with leucine-rich repeat kinase 2 genetic variants in Japan2020
Author(s)
Li Y, Ikeda A, Yoshino H, Oyama G, Kitani M, Daida K, Hayashida A, Ogaki K, Yoshida K, Kimura T, Nakayama Y, Ito H, Sugeno N, Aoki M, Miyajima H, Kimura K, Ueda N, Watanabe M, Urabe T, Takanashi M, Funayama M, Nishioka K, Hattori N
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Journal Title
Journal of Human Genetics
Volume: 65
Pages: 771-781
DOI
Peer Reviewed