2021 Fiscal Year Research-status Report
せん妄に対する高照度光療法の有効性-脳波による検証-
| Project/Area Number |
20K07915
|
|---|
| Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
|---|
Principal Investigator |
武藤 仁志 東京医科歯科大学, 医学部, 非常勤講師 (50782710)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 崇 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (70345289)
宮島 美穂 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70616177)
富岡 寛文 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (10436610)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
| Keywords | せん妄 / 高照度光照射 / 脳波 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、安全性に優れ簡便である高照度光療法のせん妄予防効果を、より客観的なせん妄評価方法である脳波を用いて明らかにする。具体的には、本学の歯科口腔外科領域の高侵襲手術患者を対象に、周術期に高照度光療法を施行し、症状評価に加えて脳波解析（BSEEG）を行い、せん妄発症率をみる。
本学では従来、医学部附属病院と歯学部附属病院の２病院があり、後者の歯科口腔外科の周術期に、前者の精神科が協働し、術後せん妄の予防と早期介入を円滑に行うための会議を定期的に行っている。この経験と連携を生かし、研究担当者が本研究についての情報交換も合わせて行っている。
本年度も昨年度同様、COVID-19のために実臨床や会議の大幅な縮小、診療に携わる医療者の介入を最小限とせざるを得ない、などの影響が続いたことに加え、上記２病院の合併に伴う組織の再編成があり、研究計画の遅れにつながる問題は複数発生しているが、徐々に臨床・研究現場が正常化しつつあり、それに伴い研究実施を進めている。
本年度は、本学における倫理審査が承認された。対象患者のエントリーを開始し、高照度光療法を31名実施している。加えて、昨年度にCOVID-19下においても可能な研究計画の再構築を行ったことにあわせて、脳波だけでなく、他の客観的指標である心拍変動や皮膚電気抵抗なども解析対象とすることとし、その計測を8名実施した。さらに、スタンフォード大学との国際共同研究として組織拡大を行っている。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の様々な影響により、昨年度に生じた遅れは続いている。
大幅な中断や遅れが生じていた倫理審査については、感染対策などを再検討したうえで本年度承認された。
まん延防止等重点措置などにより、打ち合わせが順調に行えない、診療に携わる医療者の介入を最小限とせざるを得ない、などの影響は続いている。
加えて、本学２病院の合併があり、組織の再編成を踏まえた実施計画の修正も要した。
上記理由により本年度も研究計画の遅れが生じているが、前記のとおり光療法および客観的指標の計測を開始している。
|
| Strategy for Future Research Activity |
前向きデータ計測を開始しており、COVID-19による影響は今後もありうるが、引き続き対象ケースのエントリーを進めていく。
|
| Causes of Carryover |
COVID-19による患者に対する接触の制限などから、研究補助員の雇用を年度途中で中止したため、計上した人件費の一部は未使用となった。患者データの計測も少数にとどまったため、計測に用いる機器や消耗品に対して計上した予算の一部は使用しなかった。また、学会のオンライン化により旅費は全て未使用となった。
次年度には繰り越し分の予算を計測に用いる機器や消耗品の追加購入、および解析ソフトウェア等に充て、データ収取及び解析を加速する予定である。
|
Research Products
(5 results)
