2021 Fiscal Year Research-status Report
development of a neurofeedback methd for depression by recovering cognitive and emotional dysfunction
Project/Area Number |
20K07920
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松原 敏郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (60526896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 健一郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50761011)
中川 伸 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60360905)
陳 冲 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70783067)
藤田 悠介 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (40509527)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニューロフィードバック / うつ病 / 情動調整障害 / 認知機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究に用いるニューロフィードバックシステムを確立するために、2021年10月~11月に健常人8人を対象にし、脳血流調整課題として、①自伝的陽性記憶想起課題、②自己思いやり課題、③マインドフルネス呼吸法3つ(コントロール課題としては中性文課題)を、脳血流測定装置として光トポグラフィーを用いた予備研究を施行した。結果としては、①自伝的陽性記憶想起課題、②自己思いやり課題で前頭部血流の上昇を認め、③マインドフルネス呼吸法および④中性文課題では脳血流の上昇を認めなかった。ニューロフィードバックは1週間おきに計3回行ったが、回を重ねるごとの血流上昇はなく、またニューロフィードバック終了後の気分、認知機能(意思決定)は、開始前に比べ、改善を認めなかった。 本研究では、ニューロフィードバックがうつ病患者を対象とした補助的介入法としての有用性を実証する予定だが、健常者のメンタルヘルスに対しても有用な介入法である可能性も考えている。健常者のメンタルヘルスに対して有用な介入法として、運動療法、自然鑑賞法の検証を行っており(Lei H, Matsubara T et al.:Sci Rep. 2021,Aga K, Matsubara T et al.: Brain Sci. 2021, Yamashita R, Matsubara Tet al.:Int J Environ Res Public Health. 2021 May 20;18(10):5500.)、その知見を本研究に活用する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和3年度に施行した、健常人を対象とした予備研究の結果でニューロフィードバックを3回行ったが、3回目では関心領域である前頭部の血流上昇が鈍化した。また前頭部の血流上昇を認めた1回目、2回目のニューロフィードバックにおいて、ニューロフィードバック開始前の気分、認知機能(意思決定)と比較して有意な上昇を認めなかった。ニューロフィードバックの期間、1回の長さ、課題の内容を再検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度施行した予備研究の結果を踏まえ、ニューロフィードバックの手法を改善したうえで、令和4年度もう一度健常人を対象としたクロスオーバー試験を行い、健常人におけるニューロフィードバックによる前頭部血流の上昇および気分および認知機能(意思決定)への良い影響を確認し、ニューロフィードバックの手法を確立する。並行して対象者を健常人および対象者とした前頭部ニューロフィードバックのプロトコールを当院倫理審査委員会に申請し、承認後、主に患者を対象としたニューロフィードバック研究に着手する。
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Causes of Carryover |
令和4年度はコロナ禍のため旅費が発生しなかった。来年度は再度健常者を対象とした予備研究を行った上で、うつ病患者を対象とした介入研究を始めるため、採血、頭部DTI、fNIRS撮像代などに研究費を使用する予定である。
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Research Products
(6 results)