2023 Fiscal Year Research-status Report
Clinical research of Late-onset AD/HD as a possible differential diagnosis dementia
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20K07921
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
佐々木 博之 熊本大学, 病院, 特任助教 (00839102)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | Late-onset ADHD / dementia / EOAD |
Outline of Annual Research Achievements |
認知症のように一見みえるが実際は発達障害であるという症例が存在していると考えていた。それを見極めるのが今回の研究である。具体的には、認知症を疑わ れて大学病院の認知症専門外来を受診した症例の中で、認知症は否定的とされた一群を抽出し、その中に上記のような症例がどのくらい存在しているかを調査す るというものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今回の説は世界で最初の提唱である。申請者は、日本ではすでに提唱していたが、海外で認められるためには相当な時間を要すると考えていた。そのため5年間の研究とし て科研費は申請した。しかし、1年目である2020年に最初のcase reportが英国医学雑誌でアクセプトされると、その内容を深めたものとして、2022年にはoriginal article も続けて英国医学雑誌にアクセプトされた。この2つ目の論文こそが、今回の研究の最終目標の内容であり、予想よりもかなり早く目標を達成したことになっ た。しかし、ペースが早かった分、必要な経費も中盤に多く、結局終盤で使う予定であった予算を中盤に前倒しで使用させて頂いて研究を達成した。現在はこれらの結果を元に次の研究に生かすための検討を重ねている段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
今回の研究は、あくまでも『可能性』の提示である。この後はそれをより『確証』に近づける必要がある。また、実際に今回の提唱のような症例が存在している ならば、従来とは治療法が違うことも考え、鑑別の重要性は大変大きい。そのための手法や診断方法などを確立することも今後の課題であり、科研費の残りの期間はそう いった次のステージに向けての準備段階と考えて模索中である。
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