2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K07971
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
越智 紳一郎 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (40568911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 佑 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (50568912)
朴 秀賢 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (60455665)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 間歇型一酸化炭素中毒 / 成体海馬神経細胞新生 / ミクログリア / アセチルコリン / 神経幹細胞 / 全RNA解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
間歇型CO中毒は、発症者数が多く重篤な認知機能障害を呈するが、その発現機序は不明であり、治療法も確立されていない。病態解明と有効な診断・治療法開発に繋げるために、CO曝露がミクログリアおよび末梢血における遺伝子発現に及ぼす変化を網羅的に解析すること、これまでの我々の研究で示された間歇型CO中毒モデルラットにおけるニコチン性アセチルコリン受容体の発現低下を基に、ニコチン性アセチルコリン受容体のアップレギュレーション作用を有するガランタミンのCO曝露による認知機能障害への効果を検討すること、特に我々のこれまでの研究で示された成体海馬神経細胞新生における影響を検討することが、本研究の目的である。 6週齢の雄性Wisterラットをチャンバーに入れ、1000ppmで40分、3000ppmで20分、その後10000ppmでラットが意識消失するまで、COを曝露し間歇型CO中毒モデルを作製した。また、コントロール群として、同様にチャンバーに1時間入れておくAir群も作成した。 CO曝露ラットの認知機能変化を、受動回避試験による行動解析によって、群間比較評価し、 CO群で低下するラットが優位に多いことを確認した。3週間後、ラットの脳組織を単細胞懸濁液に分散し、ミクログリア特異的抗体を用い、マグネットソーティングを行い、ミクログリアを単離した。さらに、セルソーターによりミクログリアが単離できていることを確認した。単離したミクログリアからmRNAを抽出し網羅的に定量解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症によって、研究分担者とのやり取りなどで、直接やり取りすることにやや困難が生じたり、いろいろな実験の試薬や、消耗品などが手には入りにくくなったり、入手までに時間がかかるような状況が続いている。また、ミクログリアからのRNA抽出量が少ないため、当初よりも、頻回な実験を必要としているため、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
間歇型CO中毒におけるミクログリアの全解析までは終了したため、今後再度同様の実験により抽出したミクログリアのRNAを用いて、妥当性を検討する実験を行った後、アセチルコリン関連の遺伝子の動きが確認できれば、ガランタミンを投与するラットを作成して、COを暴露するモデルを作成する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスにより、研究分担者との会合や、学会への出席が困難となったこと、また一部の消耗品などが手に入りにくくなったことから、実験にやや遅延が生じたことにより、次年度使用額が生じた。 今年度遅延している実験の試薬など消耗品費などとして充てる予定である。また、コロナウイルスの状況によるが、情報収集のための学会出張や研究分担者との会合による旅費に充てることも検討している。
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