2022 Fiscal Year Annual Research Report
分子結合技術を用いた新たな造影剤による革新的がんMRI画像化技術の開発
Project/Area Number |
20K08000
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
平井 俊範 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40274724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 美菜子 宮崎大学, 医学部, 教授 (00643389)
片岡 寛章 宮崎大学, 医学部, 教授 (10214321)
佐藤 裕之 宮崎大学, 農学部, 准教授 (20545404)
徐 岩 宮崎大学, 医学部, 教授 (40506763)
石塚 匠 宮崎大学, 医学部, 助教 (50700085)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | MRI / 造影剤 / 癌 / バイオマーカー / 分子結合 |
Outline of Annual Research Achievements |
分子と分子を細胞内や細胞表面で容易に接着させるクリック反応技術を応用し、MRI検査で使われている造影剤とトレーサー分子となるがんマーカー(糖など)をクリック反応させて、MRIによる新たな特異的がんイメージング技術の開発を試みた。 第一段階として、トレーサーとしてのアルキン基を持つ糖誘導体、アジド基を持つガドリニウム製剤の分子の創製を行った。アルキン基を持つ糖誘導体の合成において、ガラクトン酸γ-ラクトンを出発原料とし、4段階変換を経て中間体を得た。続いて脱保護反応およびアセチル化により所望の糖誘導体を得た。次に、市販のMRI造影剤であるガドブトロールの水酸基をアジド基に変換し、アジド基を持つガドリニウム製剤の分子を作成した。 第二段階として、細胞実験において、まずそれぞれの細胞に作成した糖誘導体とPBS bufferを加えて培養してから、アジド基を持つガドリニウム造影剤を加えて培養した。その後、細胞を破砕してガドリニウム量を測定した。糖誘導体を加えた細胞のガドリニウム量が多いことが明らかになった。これはクリック反応によりガドリニウム造影剤が細胞に多く残留することを意味している。 この結果を踏まえ、第三段階として、腫瘍マウスを用いた実験を計画している。 A:腫瘍マウスを2組を分けて、それぞれ作成した糖誘導体とPBS bufferを腫瘍マウスに注射してから作成されたガドリニウム造影剤を注射する。そのあと腫瘍を摘出し破砕してガドリニウム量を測定し比較する。予想ではクリック反応する糖誘導体を注射したマウスはガドリニウムの量が多くなる。 B:腫瘍マウス(アルキン基を持つ糖誘導体を投与した群と投与しない群)を麻酔してアジド基を持つガドリニウム製剤を投与した後にMRIで撮像し、各群の腫瘍の信号強度を測定し比較する。予想では糖誘導体を注射したマウスは腫瘍の信号がより高くなる。
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