2021 Fiscal Year Research-status Report
高い抗腫瘍効果と副作用軽減を同時に目指す新規放射線治療法
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20K08003
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
長澤 慎介 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80835025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 淳子 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授(任期付) (80415702)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 放射線増感 / 放射線防護 / 放射線生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
正常細胞に対する放射線防護能と腫瘍細胞に対する放射線増感能の両性質を持つと考えられる薬剤について、まず正常細胞に対する放射線防護能を確認およびその分子生物学的機序を探索するための研究を行っている。正常細胞についてはいくつかの種類に対し前述の内容を確認する予定だが、まずは比較的扱いの容易な線維芽細胞を対象にしている。薬剤曝露群と被曝露群とに分けそれぞれに放射線照射を行い、コロニー形成法を用いて細胞の生存曲線を描いた。細胞が十分なコロニーを形成していなければ細胞死しているとみなした。データについてはもう少し実験を繰り返す必要があるが、見込みとしては正常組織に対する照射の影響は少なくなるのではないかと考えられる。 ただし上記実験を行っていた途中で放射線照射装置が故障し、9か月程度の実験進捗の停滞を余儀なくされてしまった。現在は修理を終えたところだが、放射線の線量率や線量分布などが変化している可能性があり、装置の性能の検証も含めて実験データを取り直す必要が生じる恐れがある。まずはパイロット実験を再度行って検証する方針としているが、もしそのパイロット実験結果が当初のものと異なっている場合は、当初の予定に比べ大幅な実験計画の練り直しが必要になるだろう。 他、研究を進める過程で放射線に対する細胞の反応について新しい知見が得られてきている。これらについては文献収集など含めて解析し、適宜発表する予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験を行っていた途中で放射線照射装置が故障し、9か月程度の実験進捗の停滞を余儀なくされてしまった。現在は修理を終えたところだが、放射線の線量率や線量分布などが変化している可能性があり、装置の性能の検証も含めて実験データを取り直す必要が生じる恐れがある。まずはパイロット実験を再度行って検証する方針としているが、もしそのパイロット実験結果が当初のものと異なっている場合は、当初の予定に比べ大幅な実験計画の練り直しが必要になるだろう。
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Strategy for Future Research Activity |
研究対象の薬剤について、正常細胞の放射線防護能が確認できれば、可及的にその細胞生物学的な機序の解明に努める方針としている。 他、研究を進める過程で放射線に対する細胞の反応について新しい知見が得られてきている。これらについては文献収集など含めて解析し、適宜発表する予定としている。
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Causes of Carryover |
実験を行っていた途中で放射線照射装置が故障し、9か月程度の実験進捗の停滞を余儀なくされてしまったため。 単純に実験が中断しただけなので、使用計画としてはそのまま順延するという方針としている。
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