2021 Fiscal Year Research-status Report
転移性肝癌に対する陽子線治療後画像変化と治療効果判定方法の研究
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20K08018
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
高松 繁行 金沢大学, 附属病院, 講師 (60547173)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 転移性肝癌 / 陽子線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度の研究は基本的には令和2年度に行った研究の継続である。昨年度と同様に2011年からの転移性肝癌に対する陽子線治療症例として、治療後1年経過している症例として2021年春までの治療が行われた症例は64例である。目標症例は100症例には届かないが、これらのデータベースを作成した。予後調査については引き続き電子カルテ上で治療後経過を確認し、経過観察期間の延長に併せて治療後肝転移病巣の局所制御、無増悪生存、全生存期間などのデータ解析・修正を行った。 画像解析については、転移性肝癌とその周囲肝実質の陽子線治療後のdynamic CT や MRI による治療前後での結節内血流評価、MRI 拡散強調像所見や Gd-EOB-DTPA 造影 MRI 所見などの陽子線治療前後の変化について検討を行った。陽子線治療前の血行動態の評価では、転移性肝癌については種々の原発巣(大腸癌、直腸癌、胃癌、膵臓がんなど)からの転移病巣であり、古典的な原発性肝癌とは異なり、陽子線治療前の血行動態についても様々な所見を呈することが分かった。これら病巣の陽子線治療後の血行動態の変化についても、様々な経過を取ることがわかり、治療後経過画像でのサイズ変化や、血行動態の変化についての特徴的な所見や治療効果との関連性を見出すほどのデータは収集できていない。 今後も引き続き陽子線治療前と治療後経過画像データ収集を行いつつ、これら画像における結節内の血流評価、治療による血行動態の変化、MRI 拡散強調像所見や Gd-EOB-DTPA 造影MRI 所見などの陽子線治療前後の変化を明らかにしつつ、治療効果判定基準を用いた治療効果との関係性を評価し、特徴的な転移性肝癌の画像上の変化を把握し、治療効果判定に有用な所見を明らかにする。研究を通じて得た結果は、国際学会含めて学会で発表し、また論文化して行く予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の目標症例数である100症例に届いていない状況であり、データ解析の結果をまとめて学会発表や論文化ができていない状況であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き陽子線治療前と治療後経過画像のデータ収集を行いつつ、これら画像における結節内の血流評価、治療による血行動態の変化、MRI 拡散強調像所見や Gd-EOB-DTPA 造影MRI 所見などの陽子線治療前後の変化を明らかにしつつ、治療効果判定基準を用いた治療効果との関係性を評価し、特徴的な転移性肝癌の画像上の変化を把握し、治療効果判定に有用な所見を明らかにする。研究を通じて得た結果は、国際学会含めて学会で発表し、また論文化して行く予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍もあり、十分な研究活動、学会参加での情報収集ができなかったため。 令和4年度についてはデータ解析をさらに進めて積極的な研究活動、学会参加、学会発表を行いつつ、英語論文化を進めていく。
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