2020 Fiscal Year Research-status Report
生体外MRIで作成した高分解能定量的磁化率マップによる動脈硬化性プラーク成分解析
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20K08030
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
石丸 英樹 長崎大学, 病院(医学系), 講師 (00625858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井手口 怜子 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (10457567)
森川 実 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (20284705)
出雲 剛 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (40343347)
新野 大介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員教授 (20426563)
喜安 千弥 長崎大学, 情報データ科学部, 教授 (20234388)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 免疫染色 / 病理組織集積 / QSM解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず頸動脈内膜剥離術で得られた動脈硬化性プラークの手術標本を合計40例ほど集積することができた。これらに関してはホルマリン固定後にアガロースゲルに埋没させ、in vitroのMRI検査を行なっており、これから全ての症例のQSM解析を進めていく予定である。 またMRI検査後にパラフィンブロックを作成し、MRI断面に一致した切り出しを行なって病理組織検査を行なった。今回の科研費で購入できた免疫染色キットを使って前例で①赤血球を認識するglycopholin A,②コレステロールを染色するadipophilin、③ヘモジデリンを染色するベルリンブルー、④石灰化を染色するvon kossa、⑤繊維化をわかりやすくするためのMasson Trichrome染色を行うことができた。これらの標本写真を現在デジタル病理ファイルにスキャンして変換作業中である。 各染色域を自動認識させるために病理画像診断ソフトWinROOF2018を購入しているが、自動認識のためのアルゴリズムの最適化を行なっている最中である。 また病理標本の切り出しの際に標本の変形が避けられないため、病理画像を非線形補間を行う必要が明らかになり、この手法についても検討中である。非線形補間を自動で行うにあたり石灰化をランドマークに使うことを検討しているが、そもそもMRIで石灰化を検出できているかどうかを調べる必要が出てきたため、これに関してはMRIのどのシーケンスが石灰化を検出するのに有用であるか、読影実験を行なって検討した。その結果QSMが石灰化を検出するのに最も有用であることが判明し、これに関しては2021年度の日本医学放射線学会で発表し、論文作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
病理標本の切り出しの際に標本の変形が避けられないため、病理画像を非線形補間を行う必要が明らかになり、この手法について工学部の先生方と検討中である。非線形補間を自動で行うにあたり石灰化をランドマークに使うことを検討しているが、そもそもMRIで石灰化を検出できているかどうかを調べる必要が出てきたため、これに関してはMRIのどのシーケンスが石灰化を検出するのに有用であるか、読影実験を行なって検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
MRIのどのシーケンスが石灰化を検出するのに有用であるか、読影実験を行なって検討した結果、QSMが石灰化を検出するのに最も有用であることが判明し、これに関しては2021年度の日本医学放射線学会で発表し、論文作成中である。
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Causes of Carryover |
現在のコロナ渦で、免疫染色に使用する抗体の海外からの輸入に手間取ったため、免疫染色の進行が遅れた。これによって解析諸々の作業は当初の計画よりも遅れており、必要な物品の購入もまだ行なっていない状況である。 2021年度は、海外からの抗体の輸入のめどが立ち次第、追加購入し免疫染色を施していく。また、研究の中間状況に関して、関連学会での発表や論文作成を行っていく予定である。
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Research Products
(1 results)