2020 Fiscal Year Research-status Report
乳房MRI・非腫瘤性造影効果に対するマルチパラメトリック診断手法の確立
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20K08033
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
後藤 眞理子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20605042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 良平 立命館大学, 理工学部, 教授 (20402688)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 乳房MRI / 乳癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目的は、乳房MRIにおける非腫瘤性造影効果のマルチパラメトリック診断による診断精度の向上と病変抽出・悪性度確立分布図(malignant probability map: MP-map)の構築を目指すことである。初年度である2020年度は、まず非腫瘤性造影病変の自動抽出モデル構築の検討を行った。乳房MRIにおける最も基本的な撮像シーケンスであるダイナミックMRIを用い、ダイナミックMRI各時相におけるボクセルの信号値に基づき、機械学習により非腫瘤性造影病変を正常乳腺の造影効果と区別して自動抽出することが可能かどうか検討を行った。 2020年度に京都府立医科大学附属病院乳腺外科医の診察後、診療上の必要性があり乳房造影MRIが施行された症例(女性のみ)のうち、非腫瘤性造影病変あり、と診断された症例を抽出。乳房MRI撮影は当院に現有する3テスラMRI 装置で行った。非腫瘤性造影病変が指摘された症例は30症例あり、当該症例のダイナミックMRIにおける非腫瘤性造影病変に乳腺専門の放射線診断専門医が関心領域を設定。研究分担者である立命館大学理工学部においてMRI画像データ解析を行い特徴量を抽出。機械学習を用い、非腫瘤性造影病変を正常乳腺造影効果と区別して自動的に抽出するモデルの構築を検討した。結果、少数例の検討ではあるが、ダイナミックMRIにおける各時相のボクセルごとの信号値が非腫瘤性造影病変の抽出に有用であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度はCOVID19感染症の拡大により、通常診療の縮小、乳腺外科手術の減少があり、乳房MRI施行症例が減少した。かつMRI機器更新の工事期間(2020年12月から2021年3月)にMRI検査数の制限が生じたことにより、乳房MRI症例蓄積が予定よりも大幅に少なくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は遅れている症例蓄積を継続し、非腫瘤性造影病変の自動抽出モデルの精度向上を目指す。またダイナミックMRIだけでなく、撮像している他のシーケンス(T2強調像、拡散強調像、ultrafast MRI)も解析に組み込む予定である。並行して非腫瘤性造影病変の良悪性診断モデルの構築に取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
COVID19蔓延により国際学会への渡航が中止となり旅費が不要となった。次年度以降は、国内及び国際学会が再開された場合の旅費として使用したい。またweb会議が主流となってきたため、ネットワーク環境の整備のため新規パソコンおよび周辺機器の購入などに充てる予定である。
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Research Products
(1 results)