2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K08095
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
小牧 裕司 公益財団法人実験動物中央研究所, ライブイメージングセンター, 室長代理 (10548499)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 安静時機能的MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請は、”精神・神経疾患を対象とした薬効評価試験のためのresting state functional connectivity Magnetic Resonance Imaging(rs-fc MRI)を確立すること“を目的とする。そのために、中枢神経系作用薬投与前後の脳活動ネットワークをrs-fc MRIを用いて全脳網羅的に解析する。中枢神経系作用薬が脳活動ネットワークへ与える影響を明らかにするとともに、新薬開発における標準対照群データセットとして将来的に活用することを目指す。 2020年度は、デジタルファントムを作成し、空間的ノイズ、時間的ノイズ、サンプリング時間、サンプル数に対する検出感度を検証した。安静時機能的MRIの指標であるfunctional connectivityは、変化量に対して周期的なゆらぎを持つことがわかった。rs-fc MRIは領域間の時間的結合性を評価する解析手法であり、空間的ノイズよりも時間的ノイズの影響を大きく受けることがわかった。従来、空間的ノイズで画像評価することが多かったが、時間的ノイズの改善に注力すべきであると言える。さらに、周波数解析であるため、振幅情報は全く反映していない。このため、振幅に変異をきたす疾患の場合は、他の解析手法を用いる必要がある。 2021年度は実測データによる検証を行い、日内変動、日間差、個体差を明らかにすることを目指す。1施設の検出限界が判明すれば、他施設へ外挿することも可能となり、rs-fc MRIにおけるひとつの基準を提唱することができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は、デジタルファントムを作成し、空間的ノイズ、時間的ノイズ、サンプリング時間、サンプル数に対する検出感度を検証した。rs-fc MRIは領域間の時間的結合性を評価する解析手法であり、空間的ノイズよりも時間的ノイズの影響を大きく受けることがわかった。従来、空間的ノイズで画像評価することが多かったが、時間的ノイズの改善に注力すべきであると言える。さらに、周波数解析であるため、振幅情報は全く反映していない。このため、振幅に変異をきたす疾患の場合は、他の解析手法を用いる必要がある。 また、安静時機能的MRIの指標であるfunctional connectivityは、変化量に対して周期的なゆらぎを持つことがわかった。 2020年度はcovid19の影響で自粛期間中に動物実験を行うことができず、実測データによる検証が2021年度へ延期となった。
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Strategy for Future Research Activity |
実測データによる検証について遅れが出たものの、当初の計画内容から変更はない。2021年度は実測データによる検証を行い、日内変動、日間差、個体差を明らかにする。
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Causes of Carryover |
covid19の影響による緊急事態宣言に伴った業務自粛により、2ヶ月以上動物実験を実施することができなかった。このため他の業務も圧迫し、動物を用いた実験に遅れが生じた。さらに学会の中止などにより旅費に未使用額が生じた。本内容を次年度に持ち越すため、2020年度未使用額を2021年度使用額へ充当する。
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Research Products
(7 results)