2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K08095
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
小牧 裕司 公益財団法人実験動物中央研究所, ライブイメージングセンター, 室長代理 (10548499)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 安静時機能的MRI / rs-fc MRI / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請は、”精神・神経疾患を対象とした薬効評価試験のためのresting state functional connectivity Magnetic Resonance Imaging(rs-fc MRI)を確立すること“を目的とする。そのために、中枢神経系作用薬投与前後の脳活動ネットワークをrs-fc MRIを用いて全脳網羅的に解析する。中枢神経系作用薬が脳活動ネットワークへ与える影響を明らかにするとともに、新薬開発における標準対照群データセットとして将来的に活用することを目指す。 これまでに、デジタルファントムを作成し、空間的ノイズ、時間的ノイズ、サンプリング時間、サンプル数に対する検出感度を検証した。rs-fc MRIは領域間の時間的結合性を評価する解析手法であり、空間的ノイズよりも時間的ノイズの影響を大きく受けることがわかった。2021年度は正常マウス10匹を対象として実測データの計測を行った。ネットワーク解析時の個体差における変動係数は、全脳のdegree(threshold 0.1)で0.049、strengthで0.045であった。functional MRIはバラツキが大きくなることがlimitationとしてあげられることがあり、再現性を疑問視される。今回の計測では、均質なマウスを実験対象とし、呼吸数や体温、吸気ガス濃度などの生理的条件を整えたことで、均質な実験結果を得ることができた。日内変動、日間差も調査予定であったが、MRI装置の予約に空きがなく実施することができなかった。 このため2022年度は、日内変動、日間差を同一動物で調査するとともに、中枢神経系作用薬を投与したときのデータ収集を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度は正常マウス10匹を対象として実測データの計測を行った。ネットワーク解析時の個体差における変動係数は、全脳のdegree(threshold 0.1)で0.049、strengthで0.045であった。functional MRIはバラツキが大きくなることがlimitationとしてあげられることがあり、再現性を疑問視される。今回の計測では、均質なマウスを実験対象とし、呼吸数や体温、吸気ガス濃度などの生理的条件を整えたことで、均質な実験結果を得ることができた。日内変動、日間差も調査予定であったが、MRI装置の予約に空きがなく実施することができなかった。このため2022年度は、日内変動、日間差を同一動物で調査するとともに、中枢神経系作用薬を投与したときのデータ収集を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
実測データによる検証について遅れが出たものの、当初の計画内容から変更はない。2022年度も引き続き実測データによる検証を行い、日内変動、日間差を明らかにする。さらに中枢神経系作用薬を投与したときのデータ収集を行う。
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Causes of Carryover |
MRIの予約状況に空きがなく、予定していた実験を実施することができなかった。このため次年度使用額が生じた。さらにcovid19の影響で学会発表ができず、計上した旅費を使用できなかった。これらは、2022年度へ延期して実施する予定である。
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Research Products
(4 results)