2022 Fiscal Year Annual Research Report
Hadamard-encoded ASLによる定量的脳血流評価法に関する検討
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20K08103
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
磯崎 誠 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 講師 (60464054)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Cerebral blood flow / Arterial Spin Labeling / MR imaging / PET |
Outline of Annual Research Achievements |
MRIを用いた脳潅流画像であるASLの有用性を検証するための本研究は、これまで15名のモヤモヤ病患者から同意を取得し、本研究のプロトコールに基づいた撮像を行い、データ収集ができている。本年度はデータ解析と得られ知見の公表が主な予定であったため、昨年度のデータ解析と合わせてデータの統計解析も追加で行った。PET-MRIを用いることで同時にPETとASLの脳血流量データを得ることができる。得られた脳血流量データに関して血管支配領域(前大脳動脈、中大脳動脈、後大脳動脈)ごとに関心領域を取り、PETとASLデータの相関解析を行った。やはり、当初の予想通り本研究で用いたASLの新しい撮像方法は従来の方法と比較して患者個々のデータにおけるばらつきが少ない傾向があった。本研究の成果はMagn Reson Med Sci2022May10(DOI:10.2463/mrms.mp.2020-0123)にて発表した。 同時にラットを用いた研究に関しても実験は完了しており、実際に合計10匹のラットに対して一側の中大脳動脈閉塞モデルを作成した。イソフルラン吸入麻酔のもと、外科的に頸動脈を露出して、外頸動脈を切断し、ここから内頸動脈内に先端をシリコンコーティングした4-0ナイロン糸を挿入、内頸動脈先端部を閉塞した。手技は問題なく遂行できたが、後日確認すると実際に成功したのは最終的に3例のみであった。他の7匹は麻酔の影響または血管閉塞による脳浮腫の影響で数日で死亡した。そのため、予定していた免疫染色等の基礎的な研究を遂行することが困難な状況となり、データ解析を行うまでには至らなかった。安定したモデルの作成およびMRI撮像することは今後の検討課題であると思われた。
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Research Products
(1 results)