2022 Fiscal Year Annual Research Report
がん免疫治療における免疫細胞追跡のためのイメージング技術基盤の確立
Project/Area Number |
20K08109
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐々木 崇了 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10461253)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | PET / がん免疫治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、がん免疫治療において、その治療効果に主要な役割を担う免疫細胞を直接放射標識することで、免疫細胞そのものを治療効果判定のイメージングプローブとして開発を行い、がん免疫および細胞治療の細胞追跡評価のプラットフォーム技術の確立を目指す。 本年度は免疫細胞プローブとしてZr-89で放射標識した数種の免疫細胞を作成し、PETイメージングを行った。放射標識した免疫細胞において、比放射能と生存率の最適化をおこない細胞機能を損なうことなくPETイメージングに使用できる標識法の開発を行った。 これらの細胞プローブを用いて申請期間中に確立した免疫治療効果判定のための動物モデル(大腸がん、乳がん、リンパ腫)をもちいて、免疫治療における効果、および腫瘍の種類による腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の多寡を評価し、放射標識した細胞PETプローブの有用性を検討した。 PETイメージングにより、腫瘍やその他臓器への免疫細胞の分布を放射能量として評価することに成功し、これらの細胞浸潤の程度を病理組織学的検査と比較し評価した。治療効果およびTILの浸潤と相関したPETシグナルを得ることができた。免疫細胞PETプローブ化技術の開発し、免疫治療の効果をTILの浸潤の可視化し、かつ定量的に評価することに成功した。
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