2021 Fiscal Year Research-status Report
進行肺癌における免疫療法の効果を予測するためのPETと低酸素マーカーの可能性
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20K08118
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
解良 恭一 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (40400783)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 免疫治療 / 低酸素 / PET / 肺癌 / 免疫微小環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度では、進行非小細胞肺癌におけるPD-1阻害剤あるいはPD-1抗体+CTLA-4抗体による免疫療法の治療効果および予後を低酸素イメージングであるFMISO-PETでモニタリングして評価する臨床試験を遂行することが課題である。試験の概要は、免疫治療前および治療開始2か月後にFMISO-PETを施行して、腫瘍組織の低酸素の活動をPETでイメージング化して検討することである。さらに、治療前後で血液を採取して、TNFα、脂肪酸、生化学検査を行い、さらに、治療前腫瘍検体を用いて、HIF-1α、PD-L1,CD4, CD8, Foxp3、VEGF、GLUT1を評価して病理学的に免疫微小環境と低酸素因子の関係を調べ、PETイメージングとの相関をみる。本臨床試験は、当院の倫理審査委員会で承認後、試験開始して、現在までに11例が登録となっている。目標は20例であり、試験を施行した症例の解析および評価について20例登録完了後に予定している。そのため、当該年度の成果は試験計画から承認、11例登録までとなった。詳細な結果報告は、予定登録完了後に行う予定とする。 また、当該年度で非小細胞肺癌腫瘍組織におけるPD-L1,CD4, CD8, Foxp3, PD-1, PD-L1とHIF-1αおよびGLUT1との病理学的な関連性も評価した。結果はPD-L1発現とHIF-1αおよびGLUT1が有意な相関を認め、腫瘍内リンパ球は有意な相関は得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では、進行非小細胞肺癌における免疫微小環境における低酸素の意義を分子イメージングの手法を利用して検討することが目的である。そのため、進行非小細胞肺癌における免疫治療の治療効果を低酸素イメージングであるFMISO-PETにて検討する臨床試験を計画した。臨床試験については、医療損害保険など被験者の倫理的な配慮を行い、当院の臨床研究推進センターに研究計画を申請し承認が得られ開始できた。研究内容は、治療前と治療開始2か月後にFMISO-PETを行い、免疫治療の効果をモニタリングすることで、免疫微小環境を低酸素イメージングで評価できると考えた。20例が目標症例のところ、現在までのところ、11例が登録できたが、まだ試験終了までに9例の登録が必要な状況である。FMISO-PET作成は、当院核医学に当日調合するが、合成がうまくいかず、当日試験をできない症例が続いた。さらに、この核種を作成する医師の人員不足も重なり、試験が予定より遅れることになった。
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Strategy for Future Research Activity |
FMISO-PETで免疫治療の効果を低酸素イメージングの角度から評価することで、実際のヒト腫瘍組織で変化している免疫微小環境と低酸素の関係が検討できるので、残りの9例を予定通り登録して、詳細な解析を行うことを最優先に研究を継続して進めていく方針である。そのために、適格症例の登録とFMISO合成について、担当者とスケジュール的に無理がないように調整していく予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Visual Assessment of 18F-FDG Uptake on PET to Predict Survival Benefit to PD-1 Blockade in Non-Small Cell Lung Cancer2022
Author(s)
Hashimoto K, Kaira K, Yamaguchi O, Shiono A, Mouri A, Miura Y, Kobayashi K, Imai H, Matsusaka Y, Kuji I, Kagamu H
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Journal Title
Clin Nucl Med
Volume: 47
Pages: 108-116
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Tumor immunity is related to 18 F-FDG uptake in thymic epithelial tumor2021
Author(s)
Imai H, Kaira K, Hashimoto K, Nitanda H, Taguchi R, Yanagihara A, Umesaki T, Yamaguchi O, Mouri A, Kawasaki T, Yasuda M, Kobayashi K, Sakaguchi H, Kuji I, Kagamu H
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Journal Title
Cancer Med
Volume: 10
Pages: 6317-6326
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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