2020 Fiscal Year Research-status Report
Fracture risk assessment study related to lifestyle based on CT lung cancer screening and medical examination data
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20K08122
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
青木 隆敏 産業医科大学, 医学部, 教授 (40299631)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | CT / 骨折 / 検診 / 生活習慣病 / 骨密度 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨折リスク評価には2重エネルギーエックス線吸収測定法(DXA)が一般的に利用され、骨粗鬆症診断基準にもDXAによる骨密度が用いられているが、骨折は骨密度のみでなく、骨質とも強く関連しているため、骨密度測定のみではリスクを十分に予測し得ない。 本研究の目的は、CTによる肺がん検診を行った逐年検診受診者を対象として、CT画像で評価可能な多くの生活習慣病関連画像データ、および同時に施行した生活習慣および生活習慣病と関連する血液検査や呼吸機能検査のデータを用いて、種々の骨折関連因子と実際に生じた骨折との関連性を明らかにし、精度の高い骨折リスク評価法の確立を目指すことである。 本年度は、20年間の受診者の中から、低線量CTによる胸部CTを行い、かつ、10年前に低線量胸部CTおよび血液検査や呼吸機能検査を含めた総合健診を行った1000症例を選択し、10年前のCT画像データを用いて、骨密度、COPDと関連する肺野定量的データ、内臓脂肪量、筋肉量などを計測し、骨折との関連性を評価した。その結果、CT検診データを組み合わせることで、10年後の骨折を高精度で予測できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標は対象例の選択およびCT画像データの定量的解析までであったが、実際の骨折との関連性評価(統計学的解析)まで行うことが可能であった。一方で、まだ十分に解析が進んでいないCTデータもあり、症例数もさらに増やす必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
BMI、喫煙指数、血圧、中性脂肪、HbA1c、血清クレアチニン値、呼吸機能検査の1秒率と、骨折の有無との関連性についても評価を加え、CT画像データとの比較や関連性を評価し、その結果を国内外に発信する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で研究協力者とのミーティングや研究成果を発信する学会発表のための外出張旅費が予定よりも安価となったため。研究成果を発表するための出張旅費の一部として使用する。また、対象例を大幅に増加して解析を進める必要があり、画像データを保存するためのポータブルハードディスク購入にも使用する。
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