2020 Fiscal Year Research-status Report
Molecular analysis of pediatric acute megakaryoblastic leukemia without Down syndrome
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20K08157
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
嶋田 明 岡山大学, 大学病院, 准教授 (70391836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 泰秀 群馬県衛生環境研究所, 研究企画係, 研究員 (30238133)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 急性巨核芽球性白血病 / AMKL / 再発 / 次世代シーケンサー / 薬剤感受性 |
Outline of Annual Research Achievements |
急性巨核芽球性白血病(Acute megakaryoblastic leukemia, AMKL, FAB分類 M7)は全AMLの1%とされるが、小児AMLでは約15%を占め、ダウン症に合併することが良く知られており、ダウン症合併AMKLは比較的予後良好とされている。一方非ダウン症のAMKLはこれまで一般的に予後不良とされていたが、最近の研究ではキメラ遺伝子によって予後が異なることが明らかとなってきた。非ダウン症のAMKLのさらなる治療成績の向上のためには、予後不良なAMKLに対する臨床応用にむけた新規分子標的探索が重要と考えられる。 このため①できるだけ多数のAMKL初発・再発検体のペアで遺伝子解析を行い、クローン進化について検討すること、②AMKL細胞株で薬剤感受性について、新規薬剤について検討を行うこと、③JPLSG R15の再発AMKL検体について薬剤感受性の検討を行い、合わせて遺伝子解析を行うことを目標としている。 AMKL細胞株の薬剤感受性試験については、代表的なAMKL細胞株(CMK, Meg1, Mo7E)をドイツのDSMZ-German collection of microorganisms and cell culturesGmbHから購入したので、今後実施する予定である。 JPLSG AML R15の薬剤感受性試験は現在30数例行われており、そのうちの10-20%はAMKL症例と推定される。現在のところ詳細な臨床データの開示がされていないが、大きく薬剤耐性を示したものは10%程度と少数であった。このことから再発の多くが、元のmajorクローンの薬剤耐性化で起こるものではなく、初発時minor cloneや薬剤攻撃に耐えたleukemic stem cell/progenitor cellから新たに進展したものと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在10例のAMKLについて次世代シーケンサーを用いて検討を行い、おおむね順調に進展している。 この中にはCBFA2T3-GLIS2キメラ遺伝子陽性4例、NUP98-KDM5Aキメラ遺伝子陽性1例、RBM15-MKL1キメラ遺伝子陽性2例、キメラ遺伝子検出せず2例が含まれている。10例中6例で再発がみられ、5例が死亡例であった。白血病関連163遺伝子を搭載したターゲット遺伝子解析を行ったところ、KIT, SPI1, GATA1, NCOR2, SETBP1, CSF3R, EZH2, TET2, PIK3CG, SMARCA2, SH2B3, GATA1, KRAS, IKZF1などの遺伝子変異がみつかっている。今後はさらに症例数を増やすことと、初発再発の比較を行っていく予定である。 AMKL細胞株の薬剤感受性試験については、代表的なAMKL細胞株(CMK, Meg1, Mo7E)をドイツのDSMZ-German collection of microorganisms and cell cultures GmbHから購入して確保したので、今後実施する予定である。 JPLSG AML R15の薬剤感受性試験は現在30数例行われており、そのうちの10-20%はAMKL症例と推定される。現在のところ詳細な臨床データの開示がされていないため今後の検討事項であるが、再発検体全体の中で大きく薬剤耐性を示したものは10%程度と少数で、いずれも通常のAML治療薬であるCytarabine, Daunorubicin, Etoposideに対する感受性がみられた。このことから再発の多くが、元のmajorクローンの薬剤耐性化で起こるものではなく、初発時minor cloneや薬剤攻撃に耐えたleukemic stem cell/progenitor cellから新たに進展したものと考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
AMKL検体の確保が重要で、今後JACLS,JPLSG, JCCGなどで研究提案を行っていく。 AMKL細胞株の新規薬剤の感受性試験については今後進めていく。
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Causes of Carryover |
2021年6月より自治医科大学に赴任することが決定しており、実験を行うことを調整していたため。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] The outcomes of relapsed acute myeloid leukemia in children: Results from the Japanese Pediatric Leukemia/Lymphoma Study Group AML-05R study.2021
Author(s)
Moritake H, Tanaka S, Miyamura T, Nakayama H, Shiba N, Shimada A, Terui K, Yuza Y, Koh K, Goto H, Kakuda H, Saito A, Hasegawa D, Iwamoto S, Taga T, Adachi S, Tomizawa D.
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Journal Title
Pediatric Blood and Cancer
Volume: 68
Pages: e28736
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Attempts to optimize postinduction treatment in childhood acute myeloid leukemia without core-binding factors: A report from the Japanese Pediatric Leukemia/Lymphoma Study Group (JPLSG).2020
Author(s)
Hasegawa D, Tawa A, Tomizawa D, Watanabe T, Saito AM, Kudo K, Taga T, Iwamoto S, Shimada A, Terui K, Moritake H, Kinoshita A, Takahashi H, Nakayama H, Koh K, Goto H, Kosaka Y, Miyachi H, Horibe K, Nakahata T, Adachi S.
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Journal Title
Pediatric Blood and Cancer
Volume: 67
Pages: e28692
DOI
Peer Reviewed
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