2023 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular analysis of pediatric acute megakaryoblastic leukemia without Down syndrome
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20K08157
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
嶋田 明 自治医科大学, 医学部, 教授 (70391836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 泰秀 群馬県衛生環境研究所, 研究企画係, 研究員 (30238133)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | AMKL / JAK阻害剤 / 次世代シーケンサー解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
CBFA2T3-GLIS2キメラ遺伝子陽性4例、NUP98-KDM5Aキメラ遺伝子陽性1例、RBM15-MKL1キメラ遺伝子陽性2例、キメラ遺伝子検出せず2例を含む10例のAMKL臨床検体について次世代シーケンサーを用いて検討を行った。10例中6例で再発がみられ、5例が死亡例であった。白血病関連163遺伝子を搭載したターゲット遺伝子解析を行ったところ、KIT, SPI1, GATA1, NCOR2, SETBP1, CSF3R, EZH2, TET2, PIK3CG, SMARCA2, SH2B3, GATA1, KRAS, IKZF1などの遺伝子変異がみつかったが、共通性はみられなかったため、AMKLと言ってもheterogenousな疾患と考えられた。 AMKL細胞株で複数の新規薬剤の効果を調べたところ、JAK阻害剤が有望そうであったので、6つのAMKL細胞株(CMK, CMY, UT7, Mo7e, MOLM16, MKPL1)で、cytarabineとJAK阻害剤のシナジー効果について検討した。これまでの検討から、JAK阻害剤はRuxoltinibが最適と考えこれを使用した。通常の液体培養系ではほぼすべての細胞株でシナジー効果がみられたが、我々の開発した骨髄微小環境を模した間葉系細胞(MSC)との3D共培養系では、MOLM16とMKPL1の2種類の細胞株しかシナジー効果を見いだせなかった。細胞周期の解析でもMSCとの3D共培養系はG0/G1細胞比率を増加させていた。現在この2株についてマウスの移植実験で検証中である。現在学会発表と論文作成中である。 また新生児期に肝不全を来し、生体肝移植を行ったが、最終的にRBMK15-AMKL1キメラ遺伝子が検出されたAMKL症例を経験した。PubMedなどでAMKLで肝不全を来した症例について文献検索を行ったところ、同様の症例がこの他5例みつかり、そのすべてにRBMK15-AMKL1キメラ遺伝子が検出された。他のAMKLとは異なりRBMK15-AMKL1キメラ遺伝子陽性のAMKLは母胎内発症しており、その病態が肝不全を来すDown症の重症TAMに類似していると想定された。こちらも学会発表と論文作成中である。
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Research Products
(3 results)